ウクライナにはアレルギーの不思議な治療方法があります。
1998年、キエフで生まれたワレリヤ・フェシェンコは幼い頃から病弱で、オレンジアレルギーがありました。3歳になると小児喘息が発症。幼少期での喘息の発症は、アレルギー体質を含む遺伝的要素が強いと言われています。
ワレリヤはシャンプーやナッツ、チョコレートやハチミツでも喘息の発作が出るようになってしまいました。吸入ステロイドの治療を始めたことで、週に何度も起きていた発作が月に1回ほどになりました。
しかし、小学校3年生になるとカビやホコリが多い室内に入ると喘息の発作が出るように。学校にもなかなか行けなくなってしまいました。
ワレリヤは長期休暇を利用してサリダールという小さな町にあるアレルギー専門病院「塩シンフォニー病院」へ行きました。その病院は地下288mの洞窟にあります。そこは東ヨーロッパ有数の岩塩採掘現場で、床も天井も壁もすべて岩塩で出来ています。季節に関係なく気温16度、湿度35%と安定しています。何より地上にあふれるアレルゲンや病原菌などが存在しないのです。治療とは、ただここで1日を過ごすだけです。
ワレリヤは塩シンフォニー病院で14日間過ごし、1度も発作を起こすことはありませんでした。現在、塩シンフォニー病院で療養しているのは20人ほど。主に小学生です。大人の喘息の場合75%以上が、小児喘息の場合85%以上の症状が治まっているそうです。
費用は14日間の入院で約11万円です。2007年5月に開業してから、これまで15カ国から5000人以上が訪れているそうです。
「ザ!世界仰天ニュース」
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