フェイスブラインド 人の顔が覚えられない|ザ!世界仰天ニュース

アメリカ・ロードアイランド州に住むリンダ・ヒューマンさんは、人の顔だけが覚えられない女性です。その事を誰にも話せず、ずっと苦しんでいました。

人の顔が覚えられないのは「フェイスブラインド」といって、いまだに解明されていない症状です。

普通、人の顔を判断する場合、目で見たイメージが脳に伝えられ認識されます。この脳の機能に異常があるのがフェイスブラインドの症状です。人の顔のパーツの微妙な違いを認識することができず、常に初めて見る顔と判断してしまいます。

リンダさんの症状は幼い頃から出ていました。毎日見ているはずのクラスメイトが誰だか分からなかったのです。リンダは自分から話しかけるのをやめ、クラスから孤立していきました。友達も出来ず部屋で一人こもる毎日でした。

そんなリンダさんを母親は人見知りだと思い、近所の人や友人を集めて誕生日パーティーを行いました。リンダはパーティーの写真を見て、自分の症状を初めて明確に知りました。

人の顔を覚えられないことを家族にすら打ち明けられず、自分の症状を受け入れ顔以外から人を判断する術を身に付けていきました。

人にはそれぞれ何らかの特徴があります。親しい友人なら人ごみの中でも歩き方雰囲気で見分けることができました。人と待ち合わせをする時は、待ち合わせ時間より早く行って自分を探してもらうようにしました。

そんな神経をすり減らす日々に疲れ、友人と行った旅行先で人の顔を覚えられないことを隠し切れなくなり、ついに友人に打ち明けました。

それから数ヵ月後、友人が「フェイスブラインド」について書かれた雑誌を持ってきました。顔が覚えられないのは自分だけではないと知ったリンダさんは、フェイスブラインド研究の第一人者であるハーバード大学心理学ケン・ナカヤマ教授のもとを訪れました。脳になんらかの異常があることは分かりましたが、なぜそうなるのかなど解明されていません。

リンダ・ヒューマンさんはいまマサチューセッツ工科大学脳リサーチセンターで研究に協力しています。ケン・ナカヤマ教授によると、まだ分からないことだらけですが人の顔が認知できない人はFFAと呼ばれる脳の部分が正常に機能していないのではないかと考えられているそうです。

現在、リンダ・ヒューマンさんはフリーのジャーナリストとして働いています。少しずつ解明される脳の不思議と闘いながら暮らしているのです。

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人の顔が覚えられない女性

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