バイオコークス 植物からできるスーパー燃料|夢の扉+

TBSテレビの「夢の扉+」でバイオコークスについて放送されました。近畿大学理工学部教授の井田民男(いだたみお)さんスーパー燃料の開発を行っています。原料はお茶を飲んだあとのカスと鉛筆、木の枝、もみがらなど。その名もバイオコークス。世界にはバイオコークスの元となる植物のゴミが眠っています。中国にはもみがら、フィリピンにはココナッツ、インドにはバナナの皮があります。マレーシアにはパームヤシという大量の植物のゴミがあります。あらゆる植物から作ることが出来るバイオコークスの作り方は石炭ができる自然の力に似ていると言います。そもそも石炭はどうやって出来るのでしょうか?

 

倒れた植物に土砂が覆いかぶさり、地中に埋まった植物は土砂の圧力で押し固められ地熱によって焦がされていきます。3000万年以上の時を経て石のように硬くなり石炭へと生まれ変わります。この3000万年という自然の力を井田教授は短時間で再現させると言います。まず鉄のパイプに粉末にしたお茶のカスを入れ圧力をかけます。これは地中に埋まった植物が土砂の圧力で押しつぶされていくのを再現。そして圧力をかけたまま15分ほど加熱(180℃)その後、扇風機で一気に冷却させると出来上がりです。

 

植物の基本成分はセルロース、リグニン、ヘミセルロースの3つ。熱と圧力が加えられると3つを繋いでいた接着成分が溶け出し全体がやわらかくなります。その後、圧力をかけたまま常温まで冷やすと再び接着成分が固まり石のようになります。井田さんはこうした反応を人工的に起こせる圧力、温度を探し出しバイオコークスを完成させたのです。