驚き!卵の賞味期限の大誤解
京都女子大学の八田一(はったはじめ)教授によると、卵は菌に強い構造になっているそうで非常に腐りにくく賞味期限を越えても、かなり長く食べられると言います。冷蔵庫なら4ヶ月くらい、常温なら2ヶ月くらい持つそうです。
卵黄は卵白とカラザによって常に中心にあります。雑菌が卵黄につき繁殖することで腐ります。しかし、そう簡単には入れません。まず卵の殻は硬いです。しかし、表面がぬれていると雑菌が穴を抜け進入してしまいます。
雑菌を防いでくれているのは卵白です。卵白には抗菌作用があり、雑菌の進入・増殖を防いでいます。しかし、時間が経つと卵白とカラザが弱くなり卵黄を真ん中に維持できなくなり、卵白より軽い卵黄が浮いていきます。卵黄が自ら雑菌に近づいてしまうまでにかかる時間が常温で約2ヶ月、冷蔵庫で約4ヶ月なのです。
ではなぜ賞味期限は2~3週間とかかれているのでしょうか?
まれに最初から卵黄に菌がいる卵がいるからです。卵黄は1日1個、卵白がつき殻がついて卵になります。ところが、このときニワトリ自身が食中毒の原因となる菌に感染していると菌が卵に紛れ込んで、そのまま菌入り卵として産まれてしまうのです。
ちなみに卵に菌が入っている確率は3万個に1個です。卵黄の中に菌がいても生で食べられる期間が賞味期限の3週間なのです。
卵の賞味期限は、どんな卵でも生で安全に食べられる期限をあらわしています。卵の中心温度が70℃以上、1分間しっかり加熱すれば、仮に菌がいても死んでしまうので安全です。そのため加熱する場合の賞味期限は定められていません。それでも、賞味期限が切れてから2週間以内にとどめておきましょう。
古い卵のおいしい変化
新しい卵の卵白はヒヨコのベッドになるためプルンプルンですが、時間が経つとヒヨコにとってミルクに変わるためサラサラになります。このサラサラ卵白に料理をおいしくする秘密があります。
古い卵でプリプリゆで卵
新鮮な卵白には沢山の二酸化炭素が含まれています。このまま茹でるとすが入ったようなボソボソの触感になってしまいます。ところが、卵が古くなると二酸化炭素が抜けていきます。卵白がサラサラでなめらかになるのはこのため。加熱するとプリップリの食感になるのです。
卵は採卵日から10日~1ヶ月程度までがオススメです。またサラサラ卵白は泡立ちやすいという特徴もあります。これを利用した絶品料理が卵かけご飯です。
究極の卵かけご飯(エアリー卵かけごはん)の作り方
1、黄身と白身を分ける(賞味期限を過ぎていないもの)
2、白身だけをごはんにかける
3、よくかき混ぜる
4、黄身を乗せて完成
「ガッテン!」
卵料理の新世界!ふわふわプリプリ自由自在
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