1日の塩分摂取基準が、2015年4月からさらに厳しくなりました。その量は男性が8g未満、女性は7g未満に。というのも塩分の摂りすぎは高血圧による心臓病や脳卒中だけでなく、胃がんや認知症までも引き起こすというのです。
塩の基礎知識
塩は採取場所により大きく3つに分類されます。
1、海水塩
日本でもなじみのある塩です。にがり成分が多いため旨味が出やすく、まろやかに感じるのが特徴です。
2、岩塩
海外の山の中の岩塩層から採掘。土に含まれるミネラル分が多い傾向があります。
3、湖塩
ウユニ塩湖や死海などから採れるのが有名です。
減塩にオススメな塩は雪塩。雪塩は塩の主成分であるナトリウム以外のミネラル成分が多く、ナトリウム値が相対的に下がるため減塩になるのです。またミネラルの一種であるカリウムは体内の余分なナトリウムを排出してくれる働きがあります。そのためミネラル分の多い塩を選ぶことも一つの減塩法です。
体を蝕む塩の悪影響とは?
塩分は生命維持に必要不可欠な成分です。体液の浸透圧の維持や神経の刺激伝達、筋肉の伸縮など様々な働きがあります。
ただし1日に必要な塩分は約3g。塩分を摂りすぎると、塩の持つ浸透圧の力で血管の中に水が引き寄せられます。すると、血液の量が増え、血管にかかる圧が上がり高血圧に。高血圧から動脈硬化へ。そこから心筋梗塞、脳卒中まで引き起こしてしまうのです。
隠れ塩分
あなどってはいけないのが食材自体にすでに塩分が含まれているハムやかまぼこなどの加工食品。これこそが隠れ塩分。塩味をそれほど多く感じないため何気なく食べていますが、実は日本人は食塩の約4割を加工食品から摂っているのです。
しかも、してしまいがちなのがより強い塩味を求めて調味料を足してしまうダブル塩分。こうして塩分摂取は増えていくのです。
1日の塩分摂取量の目安
外食がおいしいと感じる人は1日の塩分摂取量が14gほど、外食がしょっぱいと感じる人は7gほどだと言います。
塩の使い方
どこか一部分で塩味を感じることができれば欲求が抑えられ、そこまで物足りなさを感じなくなります。総塩分量は変えず、1口目だけ少し塩分を多めにすると減塩効果が期待できるのです。
減塩水で豚汁レシピ
1、ごま油(小2)でゴボウ(70g)大根(50g)ニンジン(30g)えのき(50g)豚バラ(80g)を炒める
2、減塩水(大3)を加える
3、水分が飛ぶまでしっかり炒める
4、水(400ml)味噌(小2)を加えて完成
減塩水とは?
水300mlに塩小さじ1(6g)
炒め物や揚げ物の味付けには水100mlに塩小さじ2
食材100g当たり小さじ1が目安です。
残りは冷蔵庫で保存し1週間以内に使いましょう。
反復1週間減塩法
1ヶ月の中で1週間だけしっかりと減塩し、それを毎月繰り返します。減塩生活からいつもの味付けに戻った時にしょっぱいと感じることで減塩への意識が高まります。すると、徐々に塩分摂取量も減っていくのです。
「健康カプセル!ゲンキの時間」
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