顔の中にも遺伝の影響を受けやすい部位と、そうでない部位があると言います。日本大学松戸歯学部の葛西一貴さんによると、顔の中で鼻の高さ、長さや歯の形などは遺伝しやすいと言います。
遺伝要因が強い部位
- 顔の長さ(丸顔や面長など)
- 両目の間隔
- 鼻の形
- 歯の形
- 唇(大きさや厚み)
環境要因が強い部位
- ほお骨
- 歯並び
- アゴの形
両親の顔が全然違う場合はどちらに似るのでしょうか。実はより受け継ぎやすい形があるのです。
例えばまぶたの場合、片方の親が一重でも、もう一方が二重であれば、子供は二重まぶたになる可能性が高いです。これは形や性質が表に出やすい優性遺伝(ゆうせいいでん)と表に出にくい劣性遺伝(れっせいいでん)の違い。遺伝の仕方は様々なのです。
優性遺伝(表に出やすい)
- 二重まぶた
- 毛髪(くせ毛)
- 親指反る
- つむじ(右巻き)
劣性遺伝(表に出にくい)
- 一重まぶた
- 毛髪(直毛)
- 親指反らない
- つむじ(左巻き)
これらの遺伝情報を親から子へ伝えているのが、人間に3万個以上もあるという遺伝子です。細胞の核にある染色体内のDNAが遺伝子で、両親から半分ずつ受け継ぎます。
現在、遺伝子の研究が進む中、身長なら約20個、鼻や目の間隔なら5つの遺伝子が関わっていることが分かっています。両親から受け継いだそれぞれの遺伝子が働き、お互いに影響しあい外見は作られているのです。
変わった遺伝子
日進月歩で進む遺伝子研究ですが、現在こんな変わった遺伝子が見つかっています。
野菜嫌い遺伝子
人よりも苦味を感じやすい遺伝子です。ピーマンなどが苦くて嫌いな人は野菜嫌い遺伝子を持っているかもしれません。
瞬発系遺伝子
瞬発力に強い人は、この遺伝子を持っているかもしれません。100m世界記録保持者のウサイン・ボルトは瞬発系遺伝子(ACTN3CC)を持っています。ジャマイカ人は約75%が瞬発系遺伝子を持っているそうですが、日本人で持っている人は約18%です。
「健康カプセル!ゲンキの時間」
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