パイプオルガンの歴史は古く紀元前3世紀頃までさかのぼり、古代ローマの円形闘技場でも鳴り響いていました。
風が鳴らす鍵盤楽器
音の高さはパイプの長さで決まります。長くなればより低い音、短くなればより高い音が出ます。パイプを鳴らすには風が必要です。現在は送風機でパイプに風を送っていますが、昔は人間が手でふいごを操作して風を送っていました。
16世紀のオルガン演奏法に関する書物には、オルガンを人間の体に例えて次のように記されています。
ふいごは肺でありパイプは喉。鍵盤は口である。
オルガン二千年の歴史
オルガンのルーツは紀元前3世紀、北アフリカの都市アレキサンドリアにあります。発明したのは床屋の息子だったクテシビオス。ポンプで作った風を水圧で調整して送って笛を鳴らし「ヒュドラウリス(水オルガン)」と呼ばれました。水オルガンは後にローマ帝国にも伝わり、円形闘技場で戦う剣闘士たちの傍らで鳴り響いていたようです。
オルガンがヨーロッパ全体に伝わったのは8世紀中ごろ。ビザンツ帝国の皇帝からフランク王国の王様にプレゼントされたのがきっかけだと言われています。そして、9世紀頃には教会で儀式に使われるようになったと考えられています。
しかし、当時のオルガンは現存していないためどのようなものだったかハッキリとは分かっていません。16世紀、ルネサンスの時代に作られたオルガンは現在でも見ることができます。
「ららら♪クラシック」
楽器特集 パイプオルガン
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