インド南部ケララ州にあるコディンヒ村は、世帯数2000ほどの小さな村ですが、220組以上の双子がいます。世界にはブラジルのカンディド・ゴドイ村など双子村と呼ばれる村はいくつかありますが、コディンヒ村は世界一ふたごが増加していると言われる村です。
コディンヒ村では、双子には神聖なパワーが宿っていると信じられています。特に双子の下の子には不思議なパワーがあると考えられています。そのため、小さい頃から体調を崩した人がマッサージをしてもらいに来るのだそう。
しかし、女の子の双子を持つ親には大きな負担もあります。インドでは結婚の時、娘に多額の持参金を持たせる風習があるからです。また、コディンヒ村の娘と結婚して双子が生まれたら困ると嫌厭されるケースもあります。そのため、コディンヒ村にはなかなか結婚できない女性もいます。
そんなコディンヒ村に双子が劇的に増えたのはここ25年程のこと。一体なぜなのでしょうか?
なぜ双子が増えたのか?
その謎を解き明かそうとしているのが、双子研究家のクリシュナン・スリビジュ博士です。彼は地元の産婦人科医ライラ医師と協力し調査にあたっています。
スリビジュ博士は、双子を生んだ母親たちの身体的特徴を調べてみることにしました。一般的に双子は、身長165cmを超える大柄な女性が30歳を超えて出産する時に生まれやすいと言われています。
しかし、コディンヒ村の母親たちの多くは身長150cm台と小柄で、若い年齢で出産していることが分かりました。では双子が多い理由は何なのでしょうか?
原因はいとこ婚?
ライラ医師は、いとこ同士の結婚が多いのではないかと考えました。そういった風習のある村では双子が生まれることが多いと言われているのです。
例えばブラジルのカンディド・ゴドイ村には、いとこ婚の風習がありました。コディンヒ村でも昔はいとこ婚があったそうですが、最近ではめったにないそうです。
原因は水?
ユーフスの一家は数年前にコディンヒ村に越してきましたが、それから2組の双子が生まれました。驚いたことにコディンヒ村は、移り住んできた人にまで双子を生ませてしまうのです。ということは村を取り巻く環境に原因があると考えられます。
そこで、スリビジュ博士は水を調査しました。村に水道はなく炊事も洗濯も全て井戸水でまかなわれています。井戸水の成分を調査したところ普通の水でした。原因は水ではないようです。
そこでスリビジュ博士は村人たちを集めて大規模な健康診断を行い、そのついでにDNAを調べさせてもらうことにしました。しかし、DNAからも双子が多い理由は見つけられませんでした。それでもスリビジュ博士は研究を続けています。
「世界まる見え!テレビ特捜部」
世界一双子が急増している村
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