三重県に肥満が少ない理由とは?|所さんの目がテン!

三重県は日本一肥満が少ない県だと言います。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、体重と身長の割合から肥満度をあらわすBMIが全国で最も低く肥満の割合が最下位なのです。なぜ三重県には太った人が少ないのでしょうか?

 

 

スーパービタミンEが豊富な米油

米油とは玄米を精米するさいに出る米ぬかが原料です。米ぬかには約20%の油分が含まれており、この油分を取り出してできるのが米油です。しかし、米油と肥満にどのような関係があるのでしょうか?

 

酸化ストレスは暴飲暴食、精神的ストレス、喫煙、大気汚染、過度な運動などで発生し、その酸化ストレスがたまると脂肪が分解されにくくなり中性脂肪がたまってしまいます。この酸化ストレスを減らしてくれるのが米油に含まれるスーパービタミンE。つまり、スーパービタミンEを摂取すると脂肪を分解しやすくなり、肥満になりにくいと考えられています。スーパービタミンEは他の植物性油にはほとんど含まれていません。

 

そんな米油ですが、実は三重県桑名市が発祥地です。江戸時代に桑名の菜種油職人・多胡喜六さんが偶然米ぬかに落とした和紙に油が染みているのを見て、米ぬかから油を搾ることを思いついたのが米油の始まり。その後、米油は桑名市で作られるようになり、日常的に米油が使われているのです。

 

身体活動量が増える犬の散歩

三重県は100人中7.4人の人が犬を飼っており日本一の犬好き県です。犬の散歩をしていると犬が蛇行するため歩行数が増えます。そのため同じコースを歩いても歩行数が伸びて身体活動量が増えます。その積み重ねが脂肪の減少につながっていくと考えられています。

 

 

なぜ三重県は犬を飼っている人が多い?

江戸時代中期、お伊勢参りが全国的に流行したさい、病気などで行けない人は飼い犬を伊勢参りに行く人に預け、自分の代わりに犬を伊勢神宮へ参拝させていました。その犬は「おかげ犬」と呼ばれ、昔から三重の人は世話をしたり丁寧にもてなしていたと言います。江戸時代から続く三重県民の犬好きが肥満が少ない理由だったのです。

 

日本一酒を飲まない!

総務省から出ている全国家計調査を見てみると、三重県はビール・酒類の購入金額が全国最下位。さらに、ワインの購入金額も下から2番目と三重県民はあまりお酒を飲まない県民性のようです。なぜ三重県民はお酒を飲まない人が多いのでしょうか?

 

実は、三重県民は遺伝子的にお酒に弱いことが分かっています。お酒に関する遺伝子は3つの型がありNN型、ND型、DD型があります。

 

NN型:たくさん飲める酒豪タイプ
ND型:ほどほど飲めるタイプ
DD型:ほとんど酒を受け付けないタイプ

 

三重県はDD型の遺伝子の人が13.7%いて全国で一番多いのです。ちなみに全国で最もお酒に強いのは、DD型の人が1.5%しかいない秋田県です。三重県民は遺伝子的にお酒に弱い人が多いため余分なカロリーを摂取せず肥満が少ないのです。

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