オーストラリアでオオヒキガエルが大発生|世界まる見え!

オーストラリアのクイーンズランド州は、今も昔もサトウキビ産業で知られる土地です。しかし、約85年前にある生物によって大打撃を受けていました。

 

その生物とはサトウキビの根を食い荒らすケーングラブ。一刻も早い対策が必要とされました。

 

オオヒキガエルを輸入

1932年にプエルトリコで開かれた国際砂糖会議で、サトウキビの害虫駆除にオオヒキガエルが役立つと発表されました。

 

クイーンズランド州政府はこの情報に飛びつきました。しかし、オオヒキガエルはオーストラリアには生息していなかったので、1935年にハワイから取り寄せることに。

 

国民の夢を乗せて、102匹のオオヒキガエルはクイーンズランド州ゴードンベールに放たれました。

 

役に立たないオオヒキガエル

ところが、ケーングラブは土の中に生息。オオヒキガエルは土を掘ってまで虫を食べることはしませんでした。全く役に立たなかったのです。

 

さらに、オーストラリアにオオヒキガエルの天敵はおらず、その数はどんどん増えていきました。

 

オオヒキガエルが大繁殖

もともとオーストラリアにいたカエルは、一度に卵を100個ほど産みますがオオヒキガエルはその100倍以上。1万~3万個の卵を産みます。しかも、年に2回産むものも。

 

最初は102匹しかいなかったオオヒキガエルは、25年で大繁殖しクイーンズランド州の海岸線を占拠。あまりにも沢山いるので、最初に放たれたゴードンベール近くの街サリナではオオヒキガエルの銅像をたて観光の目玉にしようともしました。

 

しかし、徐々にオオヒキガエルのとんでもない迷惑っぷりが明らかに。オオヒキガエルを食べたペットの犬や猫が倒れたという報告が続出したのです。

 

実は、オオヒキガエルは頭の両側の小さな穴からを出すのです。敵がカエルを食べようと頭に噛み付くと、ベタベタした毒の液体が口に入ってしまうのです。さらに、ペットだけでなく野生動物も被害にあっていたことが判明。その結果、オーストラリアの固有種オーストラリアワニなどワニの数が激減。

 

最初は102匹だったオオヒキガエルですが、今では20億匹以上いるとも言われています。

 

「世界まる見え!テレビ特捜部」
オーストラリアでオオヒキガエルが大発生!

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