ポロネーズとは、もともと「ポーランド風」という意味の言葉。ポーランドの生活に根付いた伝統舞曲のことです。
ポーランド人の郷愁を誘うポロネーズ
ポーランドは広大な農地が広がる国。ポロネーズは豊かな農民の生活から生まれたと言います。一見すると歩くだけのような素朴な踊りですが、この三拍子のリズムが結婚式などに欠かせません。
実はポロネーズはポーランド人なら誰でも踊れると言います。成人前にみんなでポロネーズを踊るのが伝統的な習わしで、高校生くらいになると熱心に練習するのだそうです。
故郷の音楽から生まれた「英雄ポロネーズ」
ポロネーズは、ショパンが生まれた19世紀にも盛んに踊られていたと言います。いわば祖国の文化の象徴でした。
しかし20歳の頃、ポーランドをロシアが制圧。ショパンは国を離れ国外での生活を余儀なくされました。21歳から亡くなるまでパリで暮らしました。「英雄ポロネーズ」は異国の地で故郷ポーランドを想いながら作ったと言われています。
「英雄ポロネーズ」はフランスの人々だけでなく、ポーランドからの亡命者の前でも演奏され、故郷を追われた悲しみを共に癒したと言われています。もとは単に「ポロネーズ」という名前で作られましたが、いつしか誰ともなく「英雄ポロネーズ」と呼ぶようになり今日まで愛され続けてきました。
「ららら♪クラシック」
ショパンの「英雄ポロネーズ」
この記事のコメント