紹介していたのは毛細血管研究の第一人者であるハーバード大学・パリ大学医学部客員教授で事業構想大学院大学理事・教授の根来秀行(ねごろひでゆき)さん。
毎日、化粧水や保湿クリームで肌のお手入れをしていても効果がみられないと悩んでいる人は、肌の下の毛細血管に原因があるかもしれません。
毛細血管は全血管の99%を占め、細胞に酸素や栄養を送り届ける人体最大の臓器です。キレイな毛細血管は真っ直ぐに伸びていますが、衰えるとうねうねと曲がって細くなってしまいます。これがゴースト血管。
ゴースト血管になってしまうと肌を構成する細胞まで栄養が行き届かず、シワやたるみができてしまうのです。さらに、血管年齢が高くなってしまうとシミの面積が大きくなる傾向があることが分かりました。
血管を老化させてしまうエンドセリン1というホルモンが、シミの原因となるメラニン細胞を刺激し、シミを作ることが判明したのです。このように美肌を作るには表面だけでなく肌の下の毛細血管がとても大切なのです。
毛細血管セルフチェック
- 髪の毛が抜けやすい
- むくみがある
- 頭痛・腰痛・ひざ痛がある
- 風邪を引きやすい
1つでも当てはまると毛細血管が劣化している恐れがあります。
毛細血管が減る原因
大きな原因は加齢です。
60~70代になると20代の時に比べ4割も健康な毛細血管の数が減少してしまうという統計があります。
毛細血管トレーニング①運動
毛細血管を増やすには運動が必須です。しかし、マラソンのような激しい運動はNG。激しく運動してしまうと活性酸素を生み出し毛細血管にダメージを与えてしまうため逆効果なのです。そこで、根来先生オススメの方法が5分の筋トレと15分のウォーキングです。
5分の筋トレ
- 椅子の背もたれをつかみ足を肩幅に開く
- 両足のかかとを5秒間かけて上げる
- 5秒間かけて下げる
- 繰り返す
- 椅子の背もたれをつかみ体を45度前に傾ける
- 足を伸ばしたまま片方ずつ後ろに上げ5秒キープ
- 左右交互に繰り返す
この2つの運動を合わせて5分間行い、そのあと15分のウォーキングを行いましょう。
毛細血管トレーニング②食べ物
運動で蘇り増えた毛細血管を食事で健康に保つことも重要です。毛細血管の減少を防ぐ効果がある食べ物はシナモンです。
毛細血管は内側の内皮細胞と外側の壁細胞の二層構造になっています。外側の壁細胞が剥がれてしまうと内皮細胞同士の間隔が広がるため、血管自体が衰えゴースト化してしまいます。
そんな時の救世主がシナモン。シナモンに含まれる成分が内皮細胞同士を近づける性質のあるTie2(タイツー)を活性化。さらに、壁細胞と内皮細胞をくっつける効果もあるため、毛細血管がより頑丈になりゴースト化するのを防ぐのです。
1日の摂取目安は0.6gです。シナモントーストやミルクティーに入れるなど普段の食生活にちょっとプラスしてみましょう。
毛細血管トレーニング③ハーバード式呼吸法
毛細血管を健康に保つためには、毛細血管を緩め血流を良くしないといけません。そのための簡単な方法が呼吸法です。
- まず4秒かけて鼻から息を吸う
- 4秒息を止める
- 8秒かけて口からゆっくり吐く
これを4回繰り返します。この呼吸法により、副交感神経が上がり血流改善が期待できるのです。
「世界一受けたい授業」
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