ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲|ららら♪クラシック

NHK・Eテレの「ららら♪クラシック」でワーグナーのニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲について放送されました。

 

職人たちの芸術讃歌

「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は物作りに生きる職人たち、すなわち庶民が主役のオペラです。舞台は16世紀のニュルンベルク。職人たちが仕事のかたわら詩を作り歌の技を競い合って暮らす街です。騎士ヴァルターは、この街で美しい娘と出会い恋に落ちました。しかし、彼女と結ばれるには街の歌合戦で優勝しなければならないという課題をつきつけられたのです。困ったヴァルターを助けたのは街一番のマイスタージンガーで靴職人のザックス。彼の特訓を受けヴァルターは歌合戦で見事優勝。恋と芸術を手に入れるのです。そんなオペラの前奏曲は、管弦楽の魅力を最大限にいかし、これぞワーグナー自身が「オペラの神髄だ」と語りました。

 

芸術は街の中にある

ドイツ・ニュルンベルクは昔から多くの職人たちが暮らす街として知られてきました。親方から弟子へ、厳しい修行を経て伝えられる職人技が今も受け継がれています。800年程前、王侯貴族に仕えていた吟遊詩人たちがニュルンベルクにやって来て物作りをしながら歌にも情熱を注ぐマイスタージンガーの伝統を生み出しました。ワーグナーはなぜニュルンベルクの人たちをオペラの題材に選んだのでしょうか?

22歳だったワーグナーは、旅先のニュルンベルクの酒場で歌自慢をする職人の親方に出会いました。しかも、客の一人が歌をからかうと親方は大激怒。自らの芸術に誇りを持つ姿にワーグナーは感心しました。その時の印象をもとに今までとは違うオペラを構想したワーグナー。街に生きる職人たちの間にこそ新しい芸術があると考え、54歳で完成させたのが「ニュルンベルクのマイスタージンガー」です。ワーグナーは主人公ザックスに「神聖ローマ帝国が滅んでも神聖なドイツの芸術は残る」と歌わせています。

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