冥王星に迫る|サイエンスZERO

NHK・Eテレの「サイエンスZERO(サイエンスゼロ)」で太陽系の秘境 冥王星に迫るが放送されました。太陽系の惑星は内側から水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星と8つあります。冥王星の太陽からの距離は59億km。地球から太陽までの距離の40倍もあります。8つの惑星はほぼ同じ平面上の軌道ですが、冥王星は軌道が大きく傾いているため準惑星と呼ばれています。冥王星の直径は2390kmと月よりも小さく、表面温度は-230~210℃です。

 

人類史上初の冥王星探査

9年前に打ち上げられたNASAの冥王星探査機ニューホライズンズは、冥王星までわずか1億5000万kmにまで迫っています。最接近は2015年7月14日の予定です。2015年1月、いよいよ冥王星の観測が始まりました。探査の最大の目的は冥王星の姿を明らかにすることです。搭載された望遠レンズで表面を詳しく調べます。またニューホライズンズの接近に向けて冥王星の周りも詳しく観測されています。その結果、衛星カロンの外側に2005年に2つ、2011年と2012年に1つずつ新しい衛星を発見しました。探査機の軌道に未知の衛星が存在すれば大きなリスクになってしまいます。

 

準惑星になった冥王星 探査の意義は?

冥王星が準惑星となる最初のきっかけは1992年。冥王星に似た天体1992QB1が発見されたことでした。詳しく観測した結果、大きさは冥王星の10分の1以下、軌道は冥王星のすぐ近くにあることが分かりました。さらにその後も新しい天体が次々と発見され2003年、ついに冥王星より大きな天体が発見されました。エリスと名づけられたこの天体が冥王星の立場を決定的に危うくしたのです。2006年8月、国際天文学連合の総会で冥王星の位置づけについて議論が行われました。多数決の結果、冥王星は惑星から準惑星になったのです。冥王星の周辺でこれまでに発見された新天体の数は約1500個。これらは太陽系外縁天体(エッジワース・カイパーベルト天体)と呼ばれています。太陽系が生まれたのは46億年前。塵とガスからなる原始太陽系円盤から誕生しました。微惑星と呼ばれる小天体が衝突、合体して惑星が出来上がりました。しかし、外側では微惑星の成長に時間がかかり惑星にまで成長できないまま取り残されたのです。冥王星はそうした惑星に成長できなかった太陽系外縁天体の代表なのです。