呪いの儀式が行われる育霊神社

岡山県新見市にある680年の歴史をもつ育霊神社では、藁人形を使った呪いの儀式が行われていると言います。

丑の刻参りとは、草木も眠る丑三つ時、全身に白装束をまとい呪いたい相手を藁人形にみたて誰にも見られないように五寸釘を打ち込み相手を呪い殺すという日本古来の儀式。その歴史は古く、奈良時代に実際に使われていた呪いの人形が現存している。

育霊神社の宮司である沖津且房さんによると、現在も行っている人がいると言います。呪いの儀式を行う人は細身の人や精神的に弱い人、女性が多いそうです。

育霊神社には実際に使われた藁人形が保存されています。藁人形には名前や住所、年齢まで記されているものもありました。

育霊神社の本殿には、不気味な猫の絵や猫の像が置かれています。猫の祠で依玉姫が祀られているのです。

依玉姫と猫

680年前、育霊神社の本殿には斉藤尾張守影宗が治める城がありました。しかし、統治は長く続かず敵勢により落城を余儀なくなれました。その時、影宗の娘である依玉姫と姫が可愛がっていたは何とか逃げのび近くの祠に隠れました。

姫がお腹をすかせていると考えた猫は、姫を助けるため里に下り村人から握り飯をもらって姫が隠れる祠へ向かいました。しかし、途中で敵勢に見つかった猫は祠には戻らず敵をまこうと考えました。猫が自分たちだましていると気づいた敵はその場で猫を突き殺してしまいました。

翌日、山道で死んでいる猫を見つけた姫は悲しみのあまり自害。それを聞いた父・影宗は怒り狂い姫と猫の祠を立て、その前で敵兵を呪いました。すると、猫を殺した敵兵が次々と狂い死にしたと言います。

それ以来、育霊神社では呪いが成就すると言われ呪いを行う人が後を立たないのです。

育霊神社は、呪った人も呪われた人も救う呪い払いの神社です。ここでは人々の悲しみを癒し浄化させるための祈祷が今もなお行われています。

「不可思議探偵団」
呪いの儀式が行われる禁断の神社

この記事のコメント