ナディア・スールマンは7つ子を妊娠。母体も赤ん坊も危険ということで通常より2ヶ月早くカイザーパーマネント・ベルフラワー病院で帝王切開手術を受けました。異例のことで医療スタッフは46人も集結。帝王切開をしてみるとエコーに映らなかった8人目がいました。
8人の赤ちゃんは無事に生まれ、世界初の出来事としてギネス記録にも登録されました。ナディア・スールマンは注目を集め「オクトマム」の愛称で時の人となりました。
ナディアのニュースを追い求めていた新聞記者が彼女の自宅を取材してみると、他にも6人の子供がいることが分かりました。さらに、取材を進めるとナディアはシングルマザーであることが発覚。それにも関わらず、14人も子供がいたのです。
裕福な家庭に育ったナディア・スールマンは、何不自由なく育てられました。一人っ子だったため、ずっと寂しく沢山子供がいる大家族に憧れていました。その夢はなかなか叶えられませんでしたが、大学4年生で付き合ったマルコスはナディアの夢に共感し学生結婚。ナディアは子宮内膜症だったため妊娠しましたが、3度続けて流産してしまいました。わずか3年で結婚生活は破綻しました。
ナディアは不妊治療を受け、2000年5月に以前交際していた男性から提供を受け体外受精で男の子を出産しました。その後も毎年のように体外受精を繰り返し、6人の子供をもうけました。
そんなある日、テレビに出ていた双子と6つ子、合計8人の子供を出産し、失業中の夫ジョンと協力しあいながら慎ましく暮らしていたところをマスコミに注目されたケイト・ゴスリンを見ました。ダメな夫をコントロールしながら子育てに奮闘する姿が共感を呼び、瞬く間にスターになったケイト・ゴスリンにナディアは強い憧れを抱きました。
ナディアはまた体外受精をし、12個の胚を子宮に戻してもらいました。そのためナディアは驚異の8つ子を妊娠。8つ子を出産したことで全米のメディアから多くの注目を集めました。周囲のすすめでメディア担当のエージェントと契約。ナディアはセレブになることに憧れました。
しかし、ナディアが出演した番組に視聴者からクレームが殺到。ギャラを払うなという要望が多数寄せられたのです。その大きな原因となったのはナディアの母アンジェラが「6人の孫の面倒を見るだけで、もう私は疲れきっているのに、この上8つ子だなんて」ともらしていたことでした。ずっと甘やかされて育ったナディアは、子育てでも親をあてにして大きな負担をかけていたのです。
やがてゴシップ誌によって彼女の子育ての実態が明るみに出るようになりました。ナディアは離婚後、両親と同居し働かず経済的に両親に面倒を見てもらっていましたが、体外受精のことは一言も相談していませんでした。
さらに、仕事をしていなかったナディアは子育てのための助成金を年間400万円近くもらっていました。収入の当てがないのに子供を生み続けているのは最初から助成金をあてにしている無責任な行為だと批判の声が上がったのです。
さらに、体外受精の提供者についての説明が事実と異なっていることが判明。乱れた男性関係の疑惑が浮上。加えて体外受精でナディアに12個の胚を戻した医師は、医学の倫理に反すると医療協会から追放されたのです。
不景気のあおりを受けナディアの父親の事業もうまくいかなくなり、イラクに出稼ぎに行くことになりました。ずっと両親に甘えていたナディアはあせり、スキャンダル専門のゴシップ雑誌にセクシーな水着姿を披露。整形手術疑惑が浮上。ナディアが下手に否定したため信用できない女と全米を敵に回すことになってしまいました。
「奇跡体験!アンビリバボー」
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