ブルックナーの交響曲第4番「ロマンチック」|ららら♪クラシック

NHK・Eテレの「ららら♪クラシック」でブルックナーの交響曲第4番「ロマンチック」について放送されました。

 

音の大聖堂へようこそ

ブルックナーについてファンの人々が口にするのは「宇宙」や「大聖堂」などスケールの大きなものばかりです。交響曲「ロマンチック」の舞台は中世のお城です。夜明けとともに目覚めのラッパが響きます。続いて馬に乗った騎士たちが森へかけていく様子。独特のリズムをファンは親しみをこめて「ブルックナー・リズム」と呼んでいます。そして聴き所となると金管と打楽器が大音量で響き渡るのがブルックナーの真骨頂です。この曲でブルックナーが表現したのは人間を超えた神や自然の世界。そして、その世界を尊んだ中世の時代への憧れなのです。

 

不器用な天才がつかんだ夢

オーストリアの田舎町に生まれたブルックナーは、修道院の聖歌隊で音楽を学び、やがてオルガン奏者として認められるようになりました。実はその一方でベートーベンやシューベルトのような交響曲を書きたいという夢を持っていました。地道に作曲を学び44歳にして音楽の都ウィーンへ。オルガン用のダブダブのズボンを履き、流行とはまるで無縁な田舎紳士、訛りも丸出しで周りは変人扱いをしたと言います。音楽教師として働きながら交響曲を書き続けました。しかし、相手にしてくれる人はほとんどいませんでした。

そんな鳴かず飛ばずの中で取り組んだ交響曲「ロマンチック」は、50歳のブルックナーにとって失敗できない勝負の一曲でした。自分をバカにする批評家にも頭を下げ、アドバイスを求めました。バイオリンが難しすぎる、楽器のバランスが悪いといった意見を一つ一つ検討し修正を重ねました。そして6年かけて交響曲「ロマンチック」は完成しました。初演はウィーンフィルによって行われ大成功しました。楽章が終わるごとに拍手が起こり、ブルックナーは何度も答礼しなければならなかったと言います。このとき、ブルックナー57歳。謙虚にして頑固、変人らしい歩みで交響曲の作曲家になる夢を叶えたのです。




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