火だるま男テッド・バチェラーの謎を検証|世界超人体ミステリー

TBSテレビの「世界超人体ミステリー」で火だるま男の不死身の謎について放送されました。スタントマンのアクションで最も危険とされるのが火だるま。一流のスタントマンでも火に包まれていられるのは数十秒が限界だと言います。しかし、そんな常識を覆した超人がアメリカにいます。その男の名はテッド・バチェラー(56歳)です。テッド・バチェラーは2013年に長時間火だるま耐久の世界記録を打ち立てたスタントマンです。その記録は何と2分57秒。

 

長い時間の火だるまが不可能な理由とは?

短時間であれば火だるまになれるスタントマンですが、長く燃えたままでいられないのはなぜなのでしょうか?それは炎から出る熱風と煙に体を包まれてしまい、息が吸えないためです。しかし、テッド・バチェラーの記録は約3分です。ずっと息を止めているとは思えません。

 

炎の中で息を吸ったら人間の体はどうなるのか?

帝京大学医学部附属病院の池田弘人さんは、熱風を少しでも吸い込んだら命に関わると言います。まず考えられるのが一酸化炭素中毒になる危険性です。火だるまになると周辺の酸素を消費してしまいます。すると不完全燃焼を起こし一酸化炭素が発生。それを少しでも吸い込み続けていれば一酸化炭素中毒になってしまうのです。人間が生きていくために必要な酸素は血液中のヘモグロビンとくっつくことで全身に運ばれています。しかし一酸化炭素は酸素の200倍以上もヘモグロビンとくっつきやすい性質があるため、一酸化炭素を吸うと酸素がヘモグロビンとくっつけなくなってしまいます。その結果、全身に酸素がいきわたらず酸欠状態に。これが一酸化炭素中毒です。一酸化炭素は血液中に10%含まれると症状が出始め、50%を超えると死亡する確率が高くなります。さらに炎によって発生する熱風を吸い込んで気道熱傷を起こす危険性も高いです。熱風を吸い込むと喉の粘膜が火傷し、火傷部分が腫れあがり空気の通り道を塞いでしまうことで窒息死を招きます。

 

テッド・バチェラーはスタントマンとサラリーマン、2つの職業を持っています。普段は塗装会社に勤め、主に見積もり業務を担当しています。そんなテッド・バチェラーが初めて火だるまにチャレンジしたのは17歳の時。この時の成功で炎にすっかり魅了されたテッド・バチェラーは、これまで約300回の火だるまに挑戦。いつしかスタント界でも知られるようになり、世界各地でショーを行うようになりました。番組ではテッド・バチェラーの火だるまの検証をしていました。検証のため無線式の電子聴診器ブレスコ、ワイヤレス生体センサを取り付けていました。

 

炎の中で息を吸っているのか?

検証の結果、テッド・バチェラーは炎が上がっていないタイミングで出来るだけ浅い呼吸をしていることが分かりました。もしも誤って熱風を吸い込めば反射的に咳が出ます。そのため大量に熱風を吸い込み致命傷はまぬがれません。テッド・バチェラーが息を吸ったのは3分間で19回。タイミングは全て完璧で、まさに神業でした。これには彼のメンタルが大きく関係していると言います。

 

炎の中での精神状態は?

テッド・バチェラーは準備段階で落ち着いた精神状態になっていることが分かりました。そして火だるま直前には、まるで瞑想しているような落ち着いた精神状態だったことが判明。これこそが、普通なら大パニックを起こす炎の中でも冷静に呼吸をコントロールできる秘訣だと池田さんは分析しました。

 

一酸化炭素は吸っているのか?

火だるまの後も一酸化炭素濃度の数値は0のままでした。これは池田さんも謎だと言っていました。現在、同じ環境で複数の人物が一酸化炭素中毒になった場合、症状の重さに個人差があるのは分かっていますが、その原因が何なのかまでは解明されていません。




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