中国の平均年収は16240元(約26万円)ですが、華西村(かせいむら)の村人の年収は1000万円以上。彼らは村が経営する企業で働くサラリーマンです。
華西村は、村がいくつもの企業を経営し、村人の雇用を支えています。また華西村はお金を使わなくても暮らしていけると言います。村から車や家を無料で提供されているのです。
また光熱費もタダで年に1回、旅行も行けるのだそう。さらに教育費、医療費も無料。村にある高級ホテルも無料で泊まれ、ヘリコプターも無料で使えるそうです。
なぜこんな生活ができるのか?
それは2013年に他界した初代村長、呉仁宝(ごじんほう)さんのおかげです。
華西村は約50年前までは貧しい農村でした。そんな農村を救うために立ち上がったのが呉仁宝さん。
呉仁宝さんは村を工業化させ発展させようと、共産党に隠れひそかに農具を製造する工場を作りました。工場の存在は村人だけの秘密で、政府の役人が検査に来ると農業をしている姿を見せたといいます。
その後1978年から始まった近代化政策によって、集団農業は廃止され農具製造事業の拡大と共に村は発展していきました。しかし、呉仁宝さんの政策はこれだけではありません。彼は村人全員を裕福にするため村自体を株式会社にしてしまったのです。
仕組みは村が会社、村人が株主となって年収の8割を株の購入に当てます。集まったお金で村、つまり会社は新たなプロジェクトに投資し、さらなる利益を生みます。その利益を高額年収や豪邸や車の支給で村人に還元しているのです。これこそが住めば誰でもお金持ちになれる村の秘密なのです。
現在、華西村が経営する企業は鉄鋼・肥料・繊維など約120社。全企業の売り上げ合計は8150億円にもなります。
そんな華西村が今一番力を入れているのが観光業。そのために72階建ての高層ホテルや天安門のレプリカ、万里の長城のレプリカなどを建設。今では年間200万人が訪れる人気スポットになっています。
「奇跡体験!アンビリバボー」
中国の金持ち村
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