1860年から20年ごとに選ばれる大統領は、任期半ばで不慮の死を遂げています。
謎の死は1860年選出の第16代エイブラハム・リンカーン大統領から始まっています。リンカーンは奴隷解放宣言を行い南北戦争で北部勝利をもたらしました。
1865年、任期5年目のある日、リンカーンは妻と舞台を楽しむためワシントンの劇場へやってきました。舞台がクライマックスに近づいたとき、南部派のブースという男により暗殺されました。
リンカーン選出から20年後の1880年選出の第20代ジェームズ・ガーフィールド大統領はワシントン駅で精神異常者により暗殺されました。
さらに20年後の1900年選出の第25代ウィリアム・マッキンリー大統領は、博覧会会場で無政府主義者により暗殺されました。
1920年選出の第29代ウォーレン・G・ハーディング大統領は任期3年目のある日、滞在先のホテルで心臓発作で急死しました。
1940年選出の第32代フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領は任期中の1945年、脳溢血により死亡しました。
1960年選出の第35代ジョン・F・ケネディ大統領はアポロ計画立案など数々の偉業を成し遂げましたが任期3年目のある日、遊説先のダラスでパレードに参加し暗殺されました。さらに、実行犯のリー・ハーヴェイ・オズワルドも護送中になぜか射殺され事件の真相はいまだに謎のままです。
1980年選出の第40代ロナルド・W・レーガン大統領と2000年選出の第43代ジョージ・ブッシュ大統領は何事もなく任期をまっとうしたかに思われますが魔の20年周期は続いていました。
レーガン大統領は就任からわずか69日後にワシントンのホテルで狙撃されています。銃弾は大統領の心臓をかすめ肺に直撃。幸い一命をとりとめましたが、近くに病院がなければ命を落としていたかもしれません。
一方、ブッシュ大統領は2005年にグルジアを訪問中、手榴弾を投げ込まれています。幸いにも手榴弾は不発に終わりましたが、もし爆発していたら命を落としていたかもしれません。
インディアンテカムセの呪い
この恐ろしい20年の周期には「インディアンテカムセの呪い」という説があります。アメリカでこの不可思議な現象を研究しているブライアン・M・トムセンによると、大統領の相次ぐ死にはインディアンの呪いが関係していると言います。
1811年、アメリカ軍は先住民であるインディアンの領土を奪い次々と侵略を続けていました。戦いのたびに多くのインディアンを殺害し大勝利をおさめました。
戦いを率いたアメリカ軍の指揮官はウイリアム・ヘンリー・ハリソン。このハリソンに立ち向かったのがインディアン首長のテカムセです。テカムセは呪術に長けたインディアンの中でもプロフェットと呼ばれる預言者でした。テカムセは戦で死ぬ直前に不気味な言葉を残しました。
ハリソンは大統領になり就任中に死ぬ。そしてその後20年ごとに選ばれた偉大なる白人首長が死ぬだろう。その一人が死ぬ度に命を落とした我々民族の事を思い出すといい。
1840年、ハリソンは第9代アメリカ大統領に選出されました。しかし、その数ヵ月後に肺炎により死亡しています。
これまで任期中に死亡した大統領は8人いますが、そのうち7人が20年の呪いに当てはまっています。
「不可思議探偵団」
アメリカ大統領を次々と襲う謎の死
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