中国湖北省武漢市に住む元郵便局員の秦さんは、とんでもない大逆転をしました。
1980年、真面目で人の良い郵便局員の秦さんは35歳でした。その年に、新年を記念してこの年の干支である猿が描かれた切手が発売されました。切手には金粉があしらわれ毛並みは立体的に印刷。その美しいデザインに誰もが心を奪われるほどでした。それまでの中国の切手は政治家や建造物のものが多かったのですが、様々な規制が緩和され実現したデザインでした。
販売価格は1シート(80枚)6.4元(当時約1000円)。平均月収が5000円程度の当時決して安いものではありませんでしたが、売れ行きは上々。美しい切手の話題は町中に広がってきました。
しかし、飛ぶように売れたのは最初だけでなぜか全く売れなくなってしまいました。猿の切手を貼ると手紙ごと盗まれて相手に届かないという噂が流れてしまったからです。売り上げを気にする郵便局長は局員たちに買わせようとしました。
みんな様々な理由で断るなか、気の弱い秦さんは15シートも買わされるはめに。1シート約1000円で15000円。月収の3倍の価格でした。秦さんは実家に借金をして切手を買ったのです。
ところが、秦さんが定年退職後、猿の切手の価値が高騰。1シート6.4元(約1000円)だった切手が、1シート30万元(約450万円)になっていたのです。あらぬ噂で市場に数が出回らなかったことがプレミアがついた原因と言われています。秦さんは息子たちにマンションを買うために切手を5シート使いました。
さらに10年後、2011年に蘇州で切手のオークションが開催されました。30年前に1シート6.4元(約1000円)だったものが、1シート120万元(約1530万円)になったのです。秦さんはまだ10シート持っていたので、約1億5300万円を手にしました。
すると、秦さんのことを聞きつけた記者が新聞に取り上げました。そんな秦さんをくやしい思いで見ていたのは、あの時の郵便局長でした。
「ザ!世界仰天ニュース」
猿の切手で大逆転して大金持ちになった男性
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