自称アメリカ空軍特殊部隊パイロットのクヒオ大佐は、1970年代~1990年代にかけて7人の女性に結婚詐欺を行い、1億円以上を騙し取りました。しかし、クヒオ大佐という名前は女を騙すための偽りの姿で、本当は日本人でした。
その大胆な経歴詐称の手口は映画にもなり、ショーンK経歴詐称報道の時には、伝説の詐欺師として多くのメディアで引き合いに出されました。
生きていれば現在70代前半ですが、都内にクヒオ大佐と同じ手口で女性を欺く謎の男が出没していると言います。
伝説の結婚詐欺師クヒオ大佐とは?
記録によると北海道出身の日本人ですが、アメリカ空軍の制服に身を包み、髪を金髪に染め上げ鼻を整形、外国人のような姿に化けていたと言います。
女性を騙した手口は、大胆な経歴詐称。父はカメハメハ大王の末裔、母はエリザベス女王の双子の妹。さらに、自らの職業はアメリカ空軍の特殊部隊パイロットと名乗りました。
ターゲットとなる女性を見つけると、お金のニオイをちらつかせました。
莫大な金と高貴な生まれを利用したプロポーズ。そして驚きなのが、偽りの自分を女性に信じ込ませるテクニック。女性に電話する時は、ジェット機のエンジン音を流し、まるで戦闘機に乗っているかのように偽装。その効果は絶大だったと言います。
結婚したらセレブになれると女性が本気で信じ込んだところで最後の仕上げです。
信じられないかもしれませんが、この言葉で女性はクヒオ大佐にお金を渡してしまいました。中には4500万円も騙し取られた女性もいました。
そんな伝説の詐欺師が最後に公の場に姿をさらしたのは2000年。10回目逮捕を経た裁判の時でした。下された判決は懲役5年。以来、クヒオ大佐の目撃情報はなくなりました。
クヒオ大佐!?謎の男
今、クヒオ大佐が生きていれば70代前半ですが、都内の繁華街にクヒオ大佐と同じ手口で女性を騙す謎の男が出没していると言います。しかも被害者の女性に名乗った名前はクヒオ。疑惑の男と接触したというのが、ななめ45°の土谷隼人さんです。
土谷隼人さんが疑惑の男と出会ったのは4年前。「タバコ1本くれませんか?」とカタコトで話しかけてきたと言います。上等なレザージャケットをはおり、高級時計をはめ、英字新聞を読む初老の男性でした。無線機のようなものを取り出すと、航空地図を広げ誰かと会話をしていたと言います。
そして男は土谷さんに「私はアメリカ空軍のパイロット。父親はカメハメハ大王の末裔。母親はエリザベス女王の双子の妹」と言ってきました。このとき、土谷隼人さんは伝説の結婚詐欺師クヒオ大佐の存在を知りませんでした。そして「日本にあるアメリカ大使館で運転手をやらないか?」ともちかけてきました。違和感を感じながらも電話番号を交換、再会を約束しました。その後、男から電話がかかってきました。
男はなぜかクヒオではなくアーサーと名乗りました。運転手の仕事を紹介するだけで、なぜ執拗に迫ってきたのでしょうか?その理由はすぐに明らかになりました。
女性の紹介を迫ってきたのです。さらに男は自らを信用させるため大使館の公文書だという書類を見せてきたと言います。そこには「プリンス、ARTHOR イ・クヒオ」と書かれていました。
かつて世間を騒がせたクヒオ大佐の名は「ジョナサン・エリザベス・クヒオ」と違いはありますが、疑惑の男はクヒオを名乗っていました。
不審に思った土谷隼人さんは証拠になると思い、男を携帯電話で撮影。土谷隼人さんはその後、男と会うことも電話に出ることもやめました。
クヒオ大佐!?に騙された女性
39歳の里美さん(仮名)は、クヒオ大佐を名乗る男性に騙されたと言います。確認したところ土谷隼人さんが写真を撮った男と同一人物でした。
男は6年前、白い軍服姿で里美さんの店を訪れました。男は、アメリカ空軍のパイロットだと言って里美さんに近づきました。男の外見は70代でしたが40代だと言い、ごく自然に里美さんをデートに誘ってきたと言います。
デートの場所は某・駅ビルのバー。男は「結婚すると米軍から5500万円、王室から8億1770万円支払われる」という内容が書かれた書類を見せてきたと言います。8億円という金額に、書類が日本語であることは気にならなかったそうです。そして驚く里美さんに「私と結婚してくれませんか?」とプロポーズ。里美さんはプロポーズを受け入れました。
しかし、この話を同僚に話したところ「騙されてますよ」と指摘されました。そして、クヒオ大佐の過去の手口が書かれていたネット記事を見せてくれたのです。あまりに手口が似ていたため、里美さんは騙されていたことに気づきました。
番組はクヒオと名乗る男に接触。しかし男は「訪ねられるようなことしてない、関係ない」と取材をすることは無理でした。
「爆報!THEフライデー」
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