NHKのど自慢をきっかけにブレイクした元祖外国人歌手が大城バネサ(おおしろばねさ)さんです。
大城バネサさんは、沖縄出身の祖父母を持つアルゼンチン出身の日系2世で、幼い頃から祖母の影響で演歌に親しみ、2001年のど自慢アルゼンチン大会に出場し優勝。大手レコード会社からスカウトされ、家族を引き連れ日本に移住しました。
しかし、デビューするもヒット曲に恵まれることなく表舞台から姿を消しました。
もともとアルゼンチンで小さな弁当屋を営み、決して裕福ではなかった大城一家。大城バネサさんが19歳の時、のど自慢をきっかけに日本の大手レコード会社から声がかかると、両親は弁当屋を閉め日本行きを決意。しかし、出すCDは全て売れず契約解除。収入が無くなって住んでいたマンションにも住めなくなり家族3人ホームレス寸前に。
成功を夢見た日本で味わった挫折。救ってくれたのは大城バネサさんのファンの女性でした。
岐阜県に住む青山るみさんは、大城バネサさんに住居を用意し移住を提案。そして現在は、岐阜県で父と二人暮らしをしています。母は祖母の介護のため帰国中だそうです。築45年、アパレル会社のオフィスとして使われていた場所をリフォームして住居にしています。
大城バネサさんは、3000万円を青山夫妻の保証人で借り、喫茶店のオーナーになっています。喫茶店を始めたきっかけは、ブラジルにコンサートで行った時に幻のコーヒー豆に出会ったからだそうです。それは天皇陛下がブラジルを訪れた際にも出されたというカサイコーヒー。その味に魅了された大城バネサさんは、ブラジルに行き住み込みで修業。コーヒーの木の栽培から豆の選別を一から勉強。バリスタの資格を取得し、日本に初めてカサイコーヒーを持ち込みました。
そして2010年、一発逆転を狙い「カフェテリア・バネサ」をオープンさせました。1か月の売り上げは80万円だそうです。開店から7年、売り上げは全て借金返済にあて3000万円の借金を完済しました。
今では歌手活動も再開し、2015年にリリースした「俺の漁歌 C/W逢いたい島 [ 大城バネサ ]」が5万枚の大ヒット。大城バネサさんはどん底から一発逆転、大成功しています。
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