将来が不安 無職の兄がリスク
都内で夫と町工場を営む38歳の佐藤香奈子さん(仮名)は最近あることに不安を感じていると言います。現在定職についていない41歳の兄の存在です。
兄は都内の私立大学を卒業し、税理士を目指していましたが、思うように資格が取れず断念。時はバブル崩壊直後、希望の仕事に就けず契約社員として働いてきました。恋人はいましたが収入が安定しないため結婚には踏み切れず、実家に身を寄せ両親の年金に頼らざるおえない状況だと言います。
しかし、長年病気を患ってきた父親にくわえ、今年に入り母親も体調を崩し入院。今後は誰が兄を支えるのか、不安が現実となって襲ってきたと言います。
佐藤さん一家の収入は月に約40万円。家族4人の生活や子供の将来を考えると、兄に仕送りするほどの余裕はありません。自分たちだけでなく、将来子どもたちも兄への援助を強いられることを心配しています。
新たな問題「家族がリスク」の社会
今、書籍にもなって話題の「きょうだいリスク」様々な理由で自立できない兄弟を金銭面などで面倒をみなければならないリスクが新たな社会問題として浮上しています。
今や非正規労働者が4割近くに達する日本。収入が安定せず結婚に踏み切れない単身者が増えたことが「きょうだいリスク」という問題が生まれた要因の一つです。
突然兄がリスクに…生活一変
静岡県のアパートで一人暮らしをしている52歳の前田恵理さん(仮名)のリスクとなったのは兄の存在でした。成人するまで何不自由なく生活していた恵理さん。兄も母の会社を手伝っていたのですが、きょうだいリスクは突然襲ってきました。
経営者だった母親が病に倒れ家業を引退。兄が後を継ぎましたが業績が悪化し倒産しました。家業しか知らずに育った兄は、なかなか定職に就くことができませんでした。恵理さんは結婚後も兄に援助を続けました。しかし、夫の理解が得られず2年で離婚。これまで兄に援助してきたのは2000万円以上。貯金も残りわずかだと言います。今では重病を患い障害年金だけが頼りの日々です。
恵理さんが今も援助を続けるのは幼い甥と姪がいるからです。今でこそ契約社員として働き、手取りで月17万円を稼ぐ兄(61歳)ですが、働きに出る兄と妻に代わって恵理さんが子供たちの面倒をみています。61歳という年齢では稼げる仕事もほとんどなく幼子を抱える中、妹の援助は本当にありがたいと言います。
「とくダネ!」
真相チェイス!直撃御免
弟が…姉がリスク?新たな家族問題
この記事のコメント
うちの義兄も同じ。
結婚して早くに離婚したため、養育費にお金がかさみ自分は飲まず食わずに。
より高い収入を求めて転職を繰り返し、結局仕事が安定せず。何度援助したことか。
元義姉はたっぷり養育費もらい左うちわの生活・・・子供が成人し、養育費が終わったころにさっさと超高収入のおじいさんと再婚し、セレブな生活。嫁として同じ立場の私からすれば、羨ましいことしきり。