元タカラジェンヌのレズビアン夫婦|私の何がイケないの?

TBSテレビの「私の何がイケないの?」で元タカラジェンヌのレズビアン夫婦について放送されました。元タカラジェンヌの東小雪(あずまこゆき)さんと増原裕子(ますはらゆうこ)さんはレズビアンの夫婦です。同性婚は日本では法律的に認められていません。しかしカナダ、オランダ、スペインなど世界では16カ国の国が法的に同性結婚を認めています。そんな中、昨年ある1枚の写真を大きな反響を呼びました。写っているのはウェディングドレスを着た2人の花嫁。東京ディズニーシーで初めて行われた女性同士の結婚式です。しかも、そのうちの1人は元タカラジェンヌです。この話題は元タカラジェンヌのレズビアン夫婦として雑誌やニュースなど各メディアで大きな話題となりました。

 

増原裕子さんはIT関連企業の会社員としてフルタイムで勤務し、元タカラジェンヌの東小雪さんは自らの体験をもとに執筆活動や講演会を行っています。家事は基本的に2人で分担。結婚式を挙げ夫婦として暮らす彼女たちですが、日本の法律では同性婚は認められていません。お互いを想う気持ちだけが夫婦としての形を保っています。

 

レズビアン夫婦の半生

東小雪さんは1985年に石川県金沢市に生まれ、絵本が大好きな普通の少女でした。そんな彼女が自分がレズビアンだと気づいたのは高校2年生の時。近所でも評判の美少女に育った東小雪さんに告白してくる男の子もいましたが、なかなか付き合う気にはなれなかったと言います。そんな自分を単に恋に未熟な少女なのだと思っていたそうです。しかし、仲良しのクラスメイトのA子との帰り際、A子が東小雪さんに上着をかけてくれ時、今までに感じたことのない不思議な感情を抱いたと言います。しかし当時はレズビアンということを知らず、それが恋だとは気づきませんでした。ところが、ある日A子がレズビアンであることを告白してきました。この時、東小雪さんは自分がレズビアンであることに気づいたそうです。しかし、レズビアンと気づいてからは結婚、出産、親子関係など将来に常に不安を抱えていました。そんな辛い日々の中、東小雪さんが夢中になれたのは演劇。普通の恋愛ができなかった東小雪さんは、その情熱をダンスと歌に注いだのです。そして高校卒業後、宝塚音楽学校に入学。音楽学校ではレズビアンであることを隠して過ごし2年後には花組・男役あうら真輝として舞台に立ちました。その後、2006年5月に宝塚を退団しました。そんな時、父親に悪性リンパ腫が見つかり、両親へカミングアウト。父親のがん発覚という一大事に両親の反応はあっけないものだったと言います。心身共に疲れ果てた東小雪さんは精神科に通うように。オーバードーズにリストカット、幾度となく病院に搬送されました。しかし宝塚退団から5年、大きな転機が訪れました。

 

2011年、東小雪さんはLGBTのシンポジウムに参加。この頃の彼女はそれまでの窮屈な生き方をやめレズビアンを公表。同じ悩みを持つ人たちと積極的に交流をはかるようになっていました。そしてこのシンポジウムで運営スタッフの増原裕子さんと運命の出会いを果たしました。東小雪さんの一目惚れだったと言います。そして東小雪さんの猛烈なアタックの末、2人は交際をスタート。一緒に暮らし始めました。2人で音楽を聴いたりメールをしあったり、他の男女のカップルと何ら変わりない日常がありました。薬への依存やリストカットにおびえていた東小雪さんをどん底から救い上げてくれた増原裕子さん。しかし、増原裕子さんもまたレズビアンとして悩み偏見と闘ってきた一人です。特に苦労したのは母との関係でした。レズビアンであることを隠しながら青春時代を過ごした増原裕子さんは23歳でパリへ留学。そんなある日、日本から母親が訪ねてきました。母親ならきっと分かってくれるとレズビアンであることを正直に告白。しかし、母親に受け入れられることはなく、10年に渡る親子の確執が始まりました。

 

2012年に恋人同士として同棲を開始した2人ですが、いつから結婚を意識し始めたのでしょうか?きっかけとなったのはディズニー好きの東小雪さん「ディズニーで結婚式ができるんだって」という些細な一言でした。この会話をきっかけに結婚を意識した2人。しかし、ディズニーシーに問い合わせてみると許可がおりませんでした。それでも結婚式を挙げるなら大好きなディズニーシーで大勢の人に同性婚を祝ってもらいたいと思うように。そして諦めずにディズニーシーと交渉を続けた結果、結婚式の許諾がおりました。こうして2013年3月、東京ディズニーシーで史上初の女性同士の同性結婚式が行われました。しかし、東小雪さんの父親はがんで他界しており、母親は出席せず親族は誰も参加しない結婚式でした。やはりまだ性的少数者にとっては生きづらい時代。そんな東小雪さんの救いとなったのは裕子さんの両親でした。娘の同性愛を知って10年間、そのことに一切触れずに過ごした両親でしたが、2人は娘の想いを受け止め結婚式に出席しました。