椿隆之は今…事件の真相を告白|爆報!THEフライデー

椿隆之(つばきたかゆき)さんは1982年、千葉県で長男として誕生しました。子供の頃から整った顔の彼の夢は、ヒーローになることでした。

2001年に俳優デビューすると、3年後に厳しいオーディションを経て「仮面ライダ剣」の主役に抜擢され、一躍人気者になりました。

駅とかで揉めている人がいたら止めに入るんですけど、何かがあってからじゃ遅いなって。

(椿隆之さん)

椿隆之さんは、正義感あふれる仮面ライダーそのものでした。

その後は、舞台を中心に活躍しキャリア重ね、2016年には歌手デビューの話が。ライダー出身俳優として、後に続いた後輩たちに肩を並べるはずでした。

事件

事件は2016年11月8日、東京都中野で起きました。

その日は、椿隆之さんが出演する舞台の稽古の日でした。午後9時過ぎ、稽古場を後にした椿隆之さんは、車一台が通れるほどの狭い路地をT字路に向かって歩いていました。別の道から同じT字路を目指して走るバイクが。T字路で、バイクは椿隆之さんにぶつかる直前で止まりました。

「あぶねえだろ。フラフラ出てくんじゃねぇ!」

そう言ってくるバイクの運転手と口論になってしまいました。仇となったのは椿隆之さんの正義感でした。

どちらが悪いか白黒つけるためバイクの男は警察に電話。椿隆之さんは友人を呼びに稽古場へ行きました。すると、バイクの男も人を呼びよせました。

先に着いたのは椿隆之さんの友人。彼はいたって冷静に2人の話を聞いていました。そこに、バイクの男が呼び寄せた人物が到着しました。現れたのは荒々しい20代前半の男。バイクの男の弟でした。激しく威嚇してきたと言いますが…

その辺の前後の記憶が無いに等しいので。(椿隆之さん)

実は椿隆之さんは、ここまでしか事件の記憶がないと言います。彼の記憶では次の瞬間、病院のベッドの上にいました。

どこにいるのか、まず分かってなくて、唖然としたというか状況を把握できていなかったですね。(椿隆之さん)

椿隆之さんの友人の証言

現場に来てくれた椿隆之さんの友人によると、4人になったあと激しく口論が続きましたが、なぜかバイクの男の弟が現場から離れました。そして、戻ってきた時に彼が手にしていたのがゴルフクラブ。そして、ゴルフクラブで椿隆之さんの顔面を強打。アスファルトの上に倒れた椿隆之さんは、ピクリとも動かなかったと言います。

すぐさま近くの病院へ搬送された椿隆之さん。左頬の骨が粉々に砕け散り、上顎も粉砕。鼻の骨も骨折。そして、顔の左側の神経が失われていました。すぐに緊急手術が行われました。

手術から1週間後、椿隆之さんに待っていたのは残酷な現実でした。そこにあったのはイケメンの仮面ライダーだった椿隆之さんではなく、大きな手術跡が残りパンパンに膨れ上がった傷ましい顔面でした。

鏡を見てワーッてなって、すごくパンパンに腫れあがっていて、正直もう終わったなって思いましたね。(椿隆之さん)

予定していた歌手デビュー、舞台は全て白紙になってしまいました。

顔を失くした椿隆之さん

2週間後に退院しましたが、誰にも顔を見られたくないと自宅に引きこもるように。どうしても買い物に行かなくてはならない時には、マスクと帽子を欠かしませんでした。

顔を見て気分を害される方がいたら申し訳ないなってのがあって、どうやって生きていけばいいんだろうっていう。(椿隆之さん)

さらに、椿隆之さんを追い込む事態が待っていました。加害者との向き合いです。

加害者との向き合い

一般的に1か月もかからない傷害の刑事裁判ですが、椿隆之さんの場合、相手が正当防衛を訴えてきたため、加害者本人と直接会わなくてはいけない刑事裁判になりました。しかも、お互いの主張が食い違い裁判は6か月以上にも及ぶ長期化。何度も会わなくてはいけませんでした。

裁判の結果、加害者は懲役3年。しかし、初犯だったため執行猶予5年がつきました。そして、加害者と向き合い疲れた椿隆之さんは、とりあえず治療費を示談で求めました。しかし、支払われた金額は椿隆之さんが求める金額の10分の1にも満たなかったと言います。

前科って言わなきゃみえないものなんで。こっちは何も言わずして見えているもの。理不尽を感じますよね。被害者が泣きをみるっていう意味が身をもって分かったといいますか。(椿隆之さん)

俳優復帰へ

そんな苦しみしかない生活を続けていた椿隆之さんに、正義のヒーローを夢見ていた頃の心の叫びが。椿隆之さんは、被害者として生きていくよりも、困難に打ち勝ち俳優復帰をする道を決意しました。

そして、失われた顔を取り戻す闘いが始まりました。合計3回にわたる手術を受けました。

よく見ると大きな傷跡は残っていますが、それでも椿隆之さんは今の自分を隠すことなく堂々と生きていきたいと素顔を見せていました。

仮面ライダーをやってなかったら、この番組に出られるまでの勇気はなかった。(椿隆之さん)

実は、今でも事件現場に行くと当時の恐怖がよみがえり震えが止まらないと言います。それでも、そんな心の傷に打ち勝つため、椿隆之さんは心療内科に通うなど懸命に闘っています。全ては正義のヒーローは絶対に逃げてはいけないという想い。仮面ライダーを演じた経験が心の支えになっていると言います。

歌手デビューの再始動

事件後、白紙になったCDが先日発売されました。ありったけ/ELEMENTS [ 椿隆之 ]

観てくださってる方のヒーローであり続けたいという思いが根本にありますし、できるだけ前を向いて歩きたい。(椿隆之さん)

椿隆之さんは、子供の頃に夢見ていた思いを胸に、事故に負けることなく闘い続けます。

「爆報!THEフライデー」

この記事のコメント

  1. 匿名 より:

    正当防衛が相手が訴えて認められたということは、攻撃しないと命の危険、命を守る為に攻撃したということですね。
    椿さんは、ショックで記憶喪失は嘘で都合の悪いことを記憶喪失と嘘を言う
    都合が悪いから記憶喪失のフリをする
    という感じですね