歯周病菌による肝炎|たけしのみんなの家庭の医学

テレビ朝日の「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」長引く身体の不調を解消!3つの新事実SPで歯周病の人はアルコールを飲まなくても肝炎を発症すると放送されました。1970年には1万人に届かなかった肝臓がんの死亡者数が年々増加。ここ20年は毎年3万人を超え続けています。現在では肺がん、胃がんなどに次いで4番目に死亡者が多いがんとなっています。その大きな要因の一つが肝臓が意外と知られていない臓器だということ。肝臓は胃と隣り合った場所にあり、臓器の中で最も大きいです。重さは実に体重の2%もあります。そして、その仕事量は膨大。栄養素を分解しエネルギーに作り変えると同時に、体内に取り込まれた有害物質を解毒するなど肝臓は一大化学工場に例えられます。中でもアルコールの分解は肝臓の大切な仕事の一つ。しかし、お酒を飲みすぎると肝臓は限界を超え肝細胞が炎症を起こす肝炎となってしまいます。ところが、働き者の肝臓はどんなに辛くても痛みを訴えない沈黙の臓器です。そのため知らず知らずのうちに肝炎が悪化し、気がつけば肝硬変や肝臓がんに進行してしまうのです。ところが、今日本にはアルコールをまったく飲んでおらず、肝炎ウイルスにも感染していないのに肝炎を発症する人が数多く存在します。その原因はこれまで謎とされてきましたが、最近になってようやく原因が明らかになってきたのです。

 

この原因を発見したのが横浜市立大学大学院医学研究科主任教授の中島淳(なかじまあつし)先生です。中島先生は肝炎研究の先進国アメリカのハーバード大学で最先端の治療法を学んできました。アルコールを飲まなくても肝炎を発症させる犯人は歯周病菌です。ではなぜ歯周病菌が肝炎を引き起こしてしまうのでしょうか?

 

300~500種類あると言われる歯周病菌の中で最も代表的で誰の口の中にもいるのがギンギバリス菌です。ギンギバリス菌をはじめとする歯周病菌は歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目にたまると、そこから体内に侵入。血管を通して全身を巡り始めます。その多くは白血球によって退治されるのですが強いギンギバリス菌は生き残り免疫機能をかいくぐって血液の最終処分地である肝臓に到達。するとギンギバリス菌の侵入を感知した肝臓は刺激物質を分泌して菌の退治を始めます。この時、健康な肝臓の細胞は刺激物質の影響をほとんど受けませんが脂肪肝になってしまった肝臓は刺激物質に過剰に反応してしまいます。そのため細胞が炎症を起こし長い年月をかけてゆっくりと脂肪肝から肝炎へと進行してしまうのです。

 

肝臓の悪化につながる要注意の2つの症状

1、便秘や下痢
肝炎に関係するのは歯周病菌だけではなく腸内細菌も関係しています。問題なのは腸内細菌のバランスが悪くなり悪玉菌が増えること。悪玉菌が増えると便秘や下痢、お腹が張るなどの症状が現れます。悪玉菌が増加すると腸の壁を通過し血管へ。悪玉菌が肝臓へ行くと肝炎を起こすことが分かってきています。乳酸菌などの善玉菌を飲むことで肝炎が良くなったという報告もあるそうです。

 

2、いびき
肥満などで喉の奥の空気の通りが悪くなり睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群になると、呼吸がうまくできないため血液中の二酸化炭素の量が増えます。するとレプチンが増加。このレプチンが肝臓を硬くする作用を持っているため肝臓が悪くなってしまうのです。

 

脂肪肝を改善する方法

肝臓に溜まっている脂肪は、溜まりやすいですが落としやすいという特徴を持っています。そのため生活習慣を見直すことで脂肪肝は比較的容易に改善することができるのです。食べ過ぎない、軽い運動が大事です。日常生活の中で階段を見かけたらエスカレーターを使わないで階段を上るようにしましょう。