大腸がん 早めに対策|チョイス@病気になったとき

NHK・Eテレの「チョイス@病気になったとき」で早めに対策 大腸がんが放送されました。実は大腸がんは日本で最もかかる人が多いがんです。さらに、大腸がんの死亡者数は年々増加。毎年5万人近くの人が亡くなっています。しかし、大腸がんは早く見つければほぼ100%治すことができるがんです。

 

大腸がんとはどんな病気?

佐藤榮男さん(75歳)は4年前に大腸がんと診断されました。以前の佐藤さんは食事は肉や油ものが多く運動もしていませんでした。さらに、タバコは1日2~3箱も吸っていました。そんな生活を続けていたところ異変が。トイレットペーパーに血がつき、便が細くなり、軟便が出るようになったのです。数日後、佐藤さんは病院で詳しい検査を行いました。検査の結果、佐藤さんの大腸から3cm程のポリープが発見されました。

ポリープとは粘膜の一部がいぼ状に盛り上がった部分のことを言います。できたばかりのポリープは良性です。しかし、大きくなる途中で一部ががん細胞になることがあります。ポリープの大きさが1cm以上の場合はがんの疑いが強くなります。その後のより詳しい検査で佐藤さんのポリープにはがん細胞が含まれていることが分かりました。

 

大腸は内側から外側に向かって粘膜や筋肉、しょう膜と呼ばれる薄い膜などが重なってできています。がんはまず、大腸の表面の粘膜からでき一番外側のしょう膜に向かって深くもぐっていきます。粘膜や粘膜の下の層にとどまっているがんを早期がんと言います。進行して筋肉やしょう膜まで深くもぐったがん、さらにリンパ節や他の臓器などに転移したがんを進行がんと言います。発見が早いほど治る可能性が高くなります。大腸がんは早期がんの場合5年生存率は99.4%です。

 

早期の大腸がんの治療とは?

佐藤さんが行った治療は内視鏡治療。内視鏡治療とは、カメラがついた管を肛門から入れモニターを見ながら操作してがんやポリープがある部分を取り除く治療です。ほとんどの場合、がんはキノコ型にできます。その場合は管の先端から金属性の輪を出してがんにかけて根本をしめ電流で焼き切って取り除きます。しかし、佐藤さんのがんは平べったい形でした。

平べったいがんの場合、輪を使って取り除くのが難しくなります。そこで、輪での切除が困難な場合に行うのがESDという治療法です。まずは粘膜の下に生理食塩水などを注入。がんを持ち上げます。ESDでは金属製の輪ではなく電気メスを使います。がんを周りから剝がしとっていくのです。大腸の壁は厚さ3ミリと非常に薄いため、ESDは技術的に難易度が高い治療と言われています。そのためESDは受けられる医療機関が限られています。

 

山形県 大腸がん早期発見のチョイスとは?

永沼千鶴子さん(69歳)は昨年7月に市の集団検診で便潜血検査を受けました。便潜血検査とは、便に血液が付着しているかを見ることで大腸がんの可能性を調べる検査です。がんがあると便が通過する時にすれてごく少量出血することがあります。この血液の成分が便について出てきます。検査ではこの微量の血液の成分があるかどうかを調べるのです。便が血液に触れずに通過することもあるため精度を高めるために2日分の便を調べます。

永沼さんの結果は1日目が陰性、2日目が陽性、要精密検査を書かれていました。永沼さんが精密検査を受けたところ、大腸に約1cmのがんが見つかりました。しかし、幸い早期だったため内視鏡治療で無事がんを切除することができました。

山形県の多くの市町村では永沼さんのような大腸がん早期発見者を一人でも増やそうと取り組みを行っています。その取り組みとは土日検診。平日忙しい県民にも便潜血検査を受けてもらおうと週末にも行っているのです。さらに長井市では大腸がん検診を希望していない人にも検診表と一緒に便潜血検査のキットを送っています。さらに別の課題もあります。便潜血検査で陽性と出ても、精密検査に行かない人はまだまだ多いのです。そこで陽性だったのに精密検査を受けていない人に電話で検査を進めています。さらに緊急性が高い人には訪問することもあります。こうした取り組みを4年間続けたところ、精密検査の受診率を1割増やすことに成功しました。

 

大腸がんの精密検査とは?

大腸がんの精密検査とは大腸内視鏡検査です。検査の準備は前日から。検査を行うには大腸を空にする必要があるため、前日の食事は3食ともおかゆなど消化の良い食べ物を摂ります。検査専用の食事セットも手に入れることができます。夜には翌朝の便を出しやすくするために下剤を飲みます。検査当日は検査の約5時間前から1~2リットルの液体の下剤を1時間半ほどかけて少しずつ飲みます。下剤を飲んではトイレに行くのを繰り返し、便がほぼ透明になったら準備完了です。

検査では先端にカメラがついた管を肛門から入れて大腸の中の様子を見ていきます。大腸の様子はモニターで自分でも見ることができます。検査は20分程で終了です。

[CTコロノグラフィー]
大腸内視鏡検査が体力的に難しかったり手術後の癒着などの理由で受けられない人におすすめなのがCTコロノグラフィーです。空にした大腸に肛門からガスを注入して膨らませ、膨らんだ大腸を立体的に撮影してポリープやがんがないかを調べる検査法です。

 

大腸がん予防のチョイスとは?

佐藤榮男さんは、がんは取ったものの再発を予防するためにいろいろな取り組みを始めました。一つ目は運動。運動とは無縁の佐藤さんでしたが愛犬と一緒に散歩したり、積極的に歩くようになりました。国立がん研究センターが約5万人を10年以上にわたって追跡調査した結果、日頃ほとんど体を動かしていない人と運動や肉体労働など体をよく動かしている人とでは、体をよく動かしている人の方が大腸がんのリスクや3割も低いことが分かりました。

2つ目は食事。以前は肉中心の食生活でしたが今では野菜が多めの食事を心がけています。大腸がんと食事との関係で注目されているのは食物繊維です。1日に摂る食物繊維量が10g未満の人は大腸がんのリスクが高いというデータがあるのです。そのため佐藤さんは野菜から食物繊維を摂る食事を意識しているのです。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。コメントは管理人の承認後に表示されますのでしばらくお待ち下さい(スパム対策)