大動脈瘤破裂|ためしてガッテン

NHK総合テレビの「ためしてガッテン」でお腹の血管が突然破裂する日について放送されました。その血管というのは大動脈。大動脈は心臓から出ている血管で直径2~3cmあり人体で最も太い血管です。大動脈にコブが出来ると必ず膨らみ続け放置して治ることはありません。このコブに気づいていない人が推定で16~26万人いると言われています。コブは大きいもので直径8cmになるものもあります。このコブのことを大動脈瘤と言います。大動脈瘤は自覚症状がなく、健康診断でも見つかりにくいです。大動脈瘤は毎年3~4mmずつ巨大化し腹部は5cm以上で破裂の危険が高まるそうです。

 

東京医科大学血管外科の重松宏さんによると人間ドックを受けていても、その人間ドックの目的が悪性腫瘍(がん)を目的とした人間ドックであると血管の方に焦点を当てた検診が行われていないのだそうです。

 

福岡赤十字病院の中島豊さんによると大動脈は他の血管と違う働きをしていると言います。大動脈の血管壁は弾性線維と呼ばれるもので弾力を持っています。これのおかげで、大動脈は全ての血管の中で最も伸び縮みする特別な血管なのです。大動脈が伸び縮みすることで血管の流れが滑らかになるのです。

 

動脈硬化と大動脈瘤

動脈硬化とは血管の壁が徐々に分厚くなりつまりやすくなる状態です。血液の中に悪玉コレステロールが増えると血管の壁に入ってしまいます。そのときに登場するのがマクロファージ。白血球の仲間で細菌やウイルスをやっつけてくれます。マクロファージは悪玉コレステロールを追いかけて血管壁の中へ入りこみ食べてくれるのです。しかし食べ過ぎたマクロファージは血管に戻れなくなり、壁の中にたまって血管を詰まらせます。これが普通の血管で起こる動脈硬化です。

ところが大動脈は伸び縮みします。伸び縮みする血管に混乱したマクロファージは周囲を攻撃してしまいます。すると炎症がおき、血液中の酸素がうまく入ってこられなくなりマクロファージは苦しくなりMMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)という物質を出します。このMMPは大動脈の弾性線維を壊す働きをしてしまいます。すると大動脈の血管壁がもろくなって弾力がなくなります。それでも変わらず血液は流れていくので圧迫されコブができてしまうのです。そして血圧に耐え切れなくなると破裂するのです。

 

中心血圧

血圧が正常でも大動脈瘤になってしまいます。その謎を教えてくれたのは東京医科大学八王子医療センターの高沢謙二センター長。健康診断の血圧が正常であっても中心血圧は高血圧である可能性があるのです。普通の血圧は腕ではかりますが、中心血圧は心臓から出たばかりの大動脈でも血圧です。これが高いと大動脈瘤ができやすくなるのです。

健康な人の場合、血液を押し出す力が末端までスムーズに伝わります。しかし動脈硬化の人は血液が通りにくいため血液を押し戻す力が働きます。その押し戻す力と押す力がぶつかるのが大動脈です。中心血圧は一部の病院や人間ドックではかることができますが、まだまだ浸透していません。自分で分かる目安としては最高血圧-最低血圧=60以上の人は要注意だそうです。

 

大動脈瘤の検査

胸部の大動脈瘤はX線などで比較的見つけやすいそうですが、お腹の大動脈瘤はX線では見つけにくくエコー検査が基本です。そこで、エコー検査をした時に「大動脈瘤はどうですか?」と一言声をかけると見つけやすいそうです。




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