細胞シートを使った再生医療|健康カプセル!ゲンキの時間

TBSテレビの「健康カプセル!ゲンキの時間」で細胞シートを使った再生医療について放送されました。

 

重国増雄さん(61歳)は7年前、拡張型心筋症(かくちょうがたしんきんしょう)で緊急入院しました。拡張型心筋症とは心臓の収縮力が弱まったことで筋肉が伸び、心臓が大きくなる病気で意識不明の重体でした。すぐに補助人工心臓をつけ一命をとりとめたものの、心臓移植でしか助かる見込みはないと言われてしまいました。そんな中、医師から再生医療への挑戦を提案されました。当時、重国さんが入院していた大阪大学病院は機能しなくなった心臓を再び元気にさせる再生医療の研究に取り組んでいました。その時に使用されたのが細胞をシート状に培養した細胞シート(さいぼうしーと)なるもの。iPS細胞と並んで再生医療の未来を支える重要なアイテムと言われています。

 

細胞シートはまず人の体から採取した細胞を培養液の中で2週間から4週間ほど増殖させます。そして東京女子医科大学が開発した特殊な方法でシート状の塊にしたもの。患者自身の細胞を利用しているため拒絶反応などの心配がありません。

 

心臓の収縮力が弱まることで筋肉が伸び心臓が大きくなってしまう拡張型心筋症の再生医療に使用されるのが、足の筋肉の細胞を培養した細胞シートです。重国さんは心臓に細胞シートを移植する世界初の手術を大阪大学で受けました。大きくなった心臓を覆うように細胞シートを貼り付けると、細胞シートから出る物質が心臓の再生を促し正常な状態に戻してくれるのです。手術から3ヵ月後、重国さんの大きかった心臓は一回り小さくなりほぼ正常な動作をするように。約7年経った今でも大きな支障はなく、日常生活を送れるまでに回復しました。

 

北村兆美さん(64歳)はスティーブンス・ジョンソン症候群におかされていました。スティーブンス・ジョンソン症候群とは高熱をともない皮膚や口、目などの粘膜に炎症が起きる原因不明の病気です。特に目の炎症は深刻で角膜の表面の薄皮が剥がれて、白目を濁っている組織が覆ってしまいます。この部分が濁ってしまうと光を通しにくくなり視力が低下。最悪の場合は失明する恐れもあるのです。

角膜の再生医療に使われるのは口の中の細胞を培養した細胞シート。角膜とは別の細胞ではあるものの、移植後は角膜と同じような働きをしてくれます。一時は0.05まで下がった北村さんの右目の視力は手術後0.5まで回復しました。

現在、細胞シートを使った再生医療は臨床研究や治験の段階のため特定の患者さんしか受けることはできません。




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