メタボリックシンドロームが生活習慣病を引き起こす理由|夢の扉

TBSテレビの「夢の扉」でメタボリックシンドロームの研究を行っている宮崎徹さんが登場しました。

 

2008年から厚生労働省は公的医療保険の運営者に対し40~47歳を対象に特定保健診査(メタボ検診)を義務化しました。ウエストサイズが男性は85cm以上、女性は90cm以上、高血圧・高血糖・高脂血症のうち2つ以上にあてはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。しかし、今の基準は曖昧だという声が少なくありません。

 

宮崎徹さんは東京大学医学部でメタボリックシンドロームについて最先端の研究を行っています。宮崎さんが行っている研究はメタボリックシンドロームが生活習慣病を引き起こすメカニズムと、それによる新たなメタボリックシンドローム診断基準です。

 

実は、肥満から生活習慣病が引き起こされる原因はよく分かっていません。宮崎さんはその原因の一つであるAIM(エーアイエム)というたんぱく質を発見しました。脂肪細胞が血液中から脂質や糖を取り込み大きく膨らむと、白血球から脂肪を分解するためのたんぱく質が発生します。これがAIMです。AIMは脂肪細胞の中に入り込み、溜まった脂肪を分解します。AIMが脂肪を分解したとき、サイトカインという物質が発生します。このサイトカインが血液から血管に入り込み炎症を引き起こします。これにより血管壁がふくれ幅が狭くなって起こるのが動脈硬化。動脈硬化が進むと血管の膨れ上がった部分が剥がれおち、脳や心臓などの血管につまります。そこで起こるのが脳梗塞や心筋梗塞。さらにサイトカインは肝臓や心臓などにも炎症を起こします。サイトカインが脳で炎症を起こし、アルツハイマー病の原因の一つになっているという報告もあります。

 

宮崎徹さんが目指すのはメタボリックシンドロームの撲滅です。現在、日本では予備軍も含め約2000万人がメタボリックシンドロームであるといわれています。今までのメタボ検診の基準は曖昧でしたが、宮崎先生は血液中のAIM濃度が高いと生活習慣病のリスクが高いことを発見しました。AIM濃度をはかれば、より正確な検診ができると考えAIM検査キットの開発を始めました。まだ血液のサンプルが少なくAIM濃度の基準値がない状態でしたが、600人分のデータを集め1.5~2.5が平均値であることが分かりました。AIM濃度が高い人はやはり肥満体型の人が多かったと言います。しかし、中には太っていてもAIM濃度が低い人もいました。こういった人は太っていても生活習慣病にはなりにくいそうです。逆に痩せていてもAIM濃度が高い人もいました。AIM濃度を測定することで体型に関係なく生活習慣病のリスクが計測できるようになります。


カテゴリー: 学び

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。コメントは管理人の承認後に表示されますのでしばらくお待ち下さい(スパム対策)