能作克治 ~曲がる食器で世界へ~|夢の扉+

TBSテレビの「夢の扉+」に鋳物師である能作克治さん(52歳)が登場しました。曲がる食器を作っているのは創業95年、富山県高岡市にある鋳物工場「能作」です。高岡市は江戸時代に加賀藩主が鋳物作りをはじめ、それ以来地場産業として成長しました。

 

サラリーマンだった能作克治さんは20代後半で町工場の一人娘と結婚。婿入りし職人の世界に飛び込みました。しかし会社では専務取締役でしたが月給は13万円。仕事も過酷で1000度を超える溶鉱炉に、型を崩した砂と汗でベトベトでした。朝から晩まで働き続けました。しかし高岡の鋳物産業は不景気で作っても売れないからと多くの工場が廃業していきました。能作さんの会社も火の車でいくら働いても給料は上がりませんでした。夢も希望もないと職人たちも去っていきました。

 

ある日、能作さんの工場に家族連れが見学に来ました。母親は子供に「勉強しないとあのおじさんみたいになる」と言っていたそうです。その言葉に能作克治さんは鋳物職人の地位を復活させることを誓いました。

 

能作さんは鋳物職人の地位を復活させるため伝統の技を生かして最先端の製品を作れないか考え始めました。そんな能作さんの目についたのはイタリアの食器アレッシィ。そこで首の長いおしゃれなハンドベルを作りましたが、全国で30個しか売れませんでした。店員さんの「風鈴にしたらいいのに」という言葉を受け、風鈴を作ると全国で3000個売れました。すると全国から職人も集まってきたのです。

 

能作克治さんは100%錫の食器を作ることにしました。しかし錫100%の食器は仕上げ削りをするとガタガタになってしまい、簡単に形が変わってしまうという問題点がありました。そこで能作さんは曲がってもいい食器を作ることにしたのです。そして出来た1作品目が「TIN CRY」。世界に類のない不思議な食器に客たちは驚きの声を上げました。能作さんは曲がる食器で世界に挑むためにパリのメゾン・エ・オブジェにも出展しました。




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