人喰いバクテリア「アエロモナス・ハイドロフィラ」|アンビリバボー

2012年5月1日、アメリカ・ジョージア州に住むエイミー・コープランドさん(24歳)は、ジップラインというロープを使った遊びに来ていました。しかし、ロープが切れ川に落ちてしまいました。その拍子に川底の岩に左足のふくらはぎを切ってしまいました。その後、病院で治療をうけたエイミーは自分の足で歩いて帰宅。しかし、痛みが増してきたため再度病院を訪れました。

 

傷口は化膿している様子もなく鎮痛剤を出されて帰宅。ところが、病院から帰ると高熱を出して意識を失い救急搬送されました。わずか13時間で傷口は大きく広がり周囲の皮膚や肉がなくなっていたのです。エイミーは左足の切断を余儀なくされました。

 

エイミーは壊死性筋膜炎でした。壊死性筋膜炎とは、ある種類のバクテリアが人体に感染すると細菌が血流にのって四肢から順に体中の組織を次々と壊死させてしまう感染症の一種です。皮膚を溶かして体中を侵食していくことから人喰いバクテリア症とも呼ばれています。

 

この恐ろしい感染症を引き起こすバクテリアの正体はA群β(ベータ)溶連菌。A群β(ベータ)溶連菌は口や皮膚や喉から感染すると考えられていますが、詳しい感染経路などいまだに不明の部分も多い未知のバクテリアです。しかし、エイミーの体内からはA群β(ベータ)溶連菌は検出されませんでした。ところが、殺人バクテリアはこれだけではないのです。

 

ビブリオ・バルニフィカスは、海産物から人間に感染する可能性が高いです。増殖が非常に速いと言われる大腸菌は、15分~20分で倍に増えます。ビブリオ・バルニフィカスはその半分の時間で倍に増えるのです。そのため、感染すると24時間以内に発症。発症からわずか3日間で命を奪います。

 

ただし、ビブリオ・バルニフィカスは肝硬変など免疫が弱っている人や、妊娠後期の妊婦などしか感染しません。エイミーからはビブリオ・バルニフィカスも検出されませんでした。

 

左足の切断手術から2週間後、エイミーの容態が再び悪化。このままでは全身がやられると考えた医師は残っていた右足、両手まで切断することにしました。エイミーの体からはアエロモナス・ハイドロフィラという細菌が大量に検出されました。

 

アエロモナス・ハイドロフィラは、主に淡水域の河川やその周辺の土壌に生息する細菌です。アエロモナス・ハイドロフィラは観賞魚マニアの間では以前からよく知られた存在です。水槽の水をしばらく替えなかったり事前に煮沸殺菌を行わなかったりすると、金魚や鯉の鱗が逆立つ症状や体に穴が開いたような症状があらわれることがあり、その原因となるのがアエロモナス・ハイドロフィラだからです。

 

アエロモナス・ハイドロフィラは、口から体内に入っても問題はありません。しかし、傷口から大量に感染すると壊死性筋膜炎を発症させるのです。世界中どこにでもいるため、アエロモナス菌は誰にでも感染する可能性があります。

 

アエロモナス・ハイドロフィラによる感染は、アメリカよりアジアでの感染例が多いです。エイミーの壊死の進行はとまり、まもなくリハビリが開始される予定だそうです。

 

アエロモナス菌の対策

川や池などでケガをした場合、傷口を消毒して治療を受けるようにしましょう。また市販の抗生物質入りの軟膏を塗るのも効果的です。

 

「奇跡体験!アンビリバボー」
人喰いバクテリア



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントは管理人の承認後に表示されますのでしばらくお待ち下さい(スパム対策)管理人からの返信はありませんがお気軽にコメントしてください。