致死性家族性不眠症|ザ!世界仰天ニュース

日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」眠りの不思議スペシャルで致死性家族性不眠症(FFI)について放送されました。

 

1992年、アメリカ・ミズーリ州セントルイスに住むクリス(14歳)は父親のロジャーが大好きでした。家族6人幸せな毎日を送っていました。しかし、ロジャーに疲れているのになかなか眠れないという症状が出始めました。体を動かしても眠れず、仕事にも支障が出てきました。病院で診察を受けてもストレスが原因ではないかと言われるだけ。医師に処方された睡眠薬を飲んでも眠れませんでした。実はこの時ロジャーは思いもよらない病を発症していたのです。

 

ロジャーは会社を辞めざるおえなくなり、妻と一緒に病院をまわりましたが原因は分からないままでした。不眠症のような症状があらわれてから1年後、ロジャーは自分で食事を摂ることが出来なくなり、歩くことも出来ない状態に。ついには、しゃべる事も難しくなってしまいました。この頃には寝ているように見えても常に体は動き異様な声を発したりしていました。不眠の症状から1年半後、ロジャーは家族に見守られ49歳で亡くなりました。しかし、原因は特定できないままでした。

 

ロジャーの死から7年後、今度はロジャーの妹バーバラが同じような症状で入院。入院から1週間後にバーバラは亡くなりました。家族はバーバラの遺体を解剖してもらうことを希望。実はロジャーも死後、解剖をしてもらっていました。すると脳の視床が小さく変色していることが分かりましたが、その原因については分からないままでした。そこで、病院に依頼し脳の組織を保管してもらっていたのです。

 

こうしてロジャーとバーバラの死因究明が行われました。担当したのは神経病理学者のガンベッティ医師。すると、2人の死因は致死性家族性不眠症(ちしせいかぞくせいふみんしょう)通称FFIという病であることが分かりました。人は通常睡眠によって脳や体の疲れを解消したり機能を回復したりしますが、致死性家族性不眠症を発症すると眠れなくなり体は常に疲れたままになります。やがて意識を失い死に至る恐ろしい病気です。2人は脳の視床に問題を抱えていました。それは遺伝子の突然変異により視床にプリオンと呼ばれる異常なタンパクが蓄積し、脳神経細胞を破壊するというものでした。視床は寝る時や起きるときに大切な役割があり、通常脳幹から視床を通り大脳新皮質に「寝ろ」と命令が下されると外部からの刺激を遮断して眠れます。しかし、致死性家族性不眠症(FFI)の患者は視床が破壊されているため、外部から大脳新皮質への刺激が遮断されず起きたままの状態となります。致死性家族性不眠症(FFI)の患者は病気が進行すると眠ってもいない・起きてもいないその狭間にいる奇妙な状態になるのです。致死性家族性不眠症(FFI)は遺伝性で世界で数十の家系でしか発見されておらず、日本でもわずかに報告されています。ロジャーとバーバラは致死性家族性不眠症の家系だったのです。

 

ロジャーの息子クリスが致死性家族性不眠症の遺伝子を受け継いでいる可能性は50%でした。結果を知るのが怖くて検査を受けることはありませんでした。その後、クリスは弁護士になり忙しい日々を過ごしました。そして2004年に結婚。しかし、彼女には致死性家族性不眠症(FFI)のことを伝えていませんでした。もし自分が致死性家族性不眠症の遺伝子を持っていたら子供にも遺伝してしまう可能性があり、それは避けたいと考えていました。そして遂にクリスは遺伝子検査を受けました。結果は陰性。現在35歳になったクリスさんですが、結婚した彼女とは2009年に離婚し、子供はまだいません。致死性家族性不眠症の恐怖から解放されクリスさんは今の生活を楽しんでいます。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントは管理人の承認後に表示されますのでしばらくお待ち下さい。管理人からの返信はありませんのでご了承ください。