円天になぜ騙されたのか? L&G巨額詐欺事件|ザ!世界仰天ニュース

2009年、日本中を騒がせたL&G巨額詐欺事件は、約3万6000人から2405億円もの金を集めた巨額詐欺です。

しかし逮捕前、円天(えんてん)なる擬似通貨にわきイベント会場はお祭り状態でした。元金保証、解約自由で年利36%。なぜこれほどまで多くの人が騙されてしまったのでしょうか?

なぜ円天に騙されたのか?

2004年6月、女性は久しぶりに連絡のあった中学時代の友人からL&G会員の誘いを受けました。彼女は首都圏のとある街で定年退職した夫と悠々自適に生活を送っていました。住まいは持ち家で、借金もなく今の貯金があれば夫婦二人の老後には十分でした。

気の弱い彼女は友人からの誘いを断れずに円天の説明会に参加しました。会場は都心の一流ホテル。受付の人も優しく受け取ったパンフレットは華やかでした。会場では会員たちの喜びと感謝の報告が続きました。

L&G(エルアンドジー)は健康寝具などの販売事業をメインとし、最終的には18もの関連企業を持つL&Gグループを形成。そしてL&G協力金という投資システムを考案しました。一口100万円で年利36%という夢のような話です。

その夜、女性は夫にL&Gの投資について話し、2004年9月にL&G協力金を三口(300万円)申し込みました。3ヶ月後の配当が入金されるという日、約束通り300万円の9%、27万円が振り込まれていました。たった3ヶ月で27万円。この配当金がL&Gに対する不信感を消し去ってしまいました。

こうして女性はL&Gにのめり込み年金型生命保険などを解約。長年こつこつとやりくりしてきた1200万円をさらにL&G協力金として預けました。

L&Gが催すパーティーやセミナーにおめかしをして出席することも生きがいになりました。すると、知り合いにも勧めて欲しいと言われました。女性は夫と息子、親戚を勧誘。結局、老後の為の貯えとして夫婦で貯めていたほぼ全ての3000万円以上をL&Gに預けてしまいました。

円天

この頃、L&Gの協力金の総額は30億円を超えるほどになっていました。つまり配当しなければならない金もどんどん増えることに。

そこでL&G会長の波和二は新たな会員を増やす新しいシステム「円天」を思いつきました。それは会員が現金を集めると同額の円天(えんてん)という擬似通貨が支給されるというもの。

例えば100万円を預ければ元本は保証されたまま毎年100万円天が貰えるのです。円天の残高は常に携帯電話でチェックでき彼女もすぐに30万円を入金。そして、30万円天を手に会員だけの買い物場所である「円天市場」なる催しへ行きました。

しかし、会員を増やしては新たに集めた金を配当に回すだけの自転車操業。いずれ破綻することは明らかでした。

波会長の年収は最終的に1億800万円に。頻繁にキャバクラで豪遊していました。

破綻へと進むL&G。しかし、そんなことは知らない会員たち。何の悪意もなく知り合いをL&Gに勧誘する女性。それで得するのは彼女を勧誘してきた中学時代の友人でした。

グランド・アーク(GA)

友人はただの会員ではなくL&Gを実質的に支えるグランド・アークという存在でした。通称GAという上級会員で、新規会員を330人以上集めるとGAに昇格でき新規会員の出資金の4%が貰えるのです。

つまり330人が100万円ずつ出資すると、それだけで1320万円もの大金が受け取れる仕組み。そのためGAたちは勧誘に奔走したのです。

破綻

しかし2005年12月、こんな配当が続くはずも無く収支が逆転してしまいました。2007年1月には現金による配当が廃止される通知が届きました。

女性は不安になりFAXによる解約を送信するも送れませんでした。電話がつながるも来年2月まで解約できないといわれてしまいました。

2007年9月には銀座の円天市場が閉鎖され事実上の破綻が表面化。社員の大半も解雇されました。

女性は友人も周りの信用も失い老後の資金もほとんど消えました

2007年10月3日、警視庁がL&G本社や波会長の自宅などを強制捜査。2009年2月5日、ついに波会長は組織犯罪処罰法違反の容疑で逮捕されました。裁判で波被告は一貫して無罪を主張。2012年1月、最高裁が上告を棄却。懲役18年が確定しました。

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