偽ニキビの正体 扁平イボ&マラセチア毛包炎&めんちょう|ためしてガッテン

NHK総合テレビの「ためしてガッテン」で治らないニキビの正体について放送されました。なかなか治らないニキビはニキビではない偽ニキビかもしれません。

 

偽ニキビ①お手入れで大増殖タイプ

東京都に住む真田幸絵さん(仮名)は偽ニキビに長年苦しめられてきました。若いころからニキビが出来やすかったそうですが、対策をすれば良くなるので普段はあまり気にしていませんでした。ところが8年前のニキビは違うものでした。頬にニキビが出来たと思い保湿クリームを塗って肌の乾燥を防ぎました。ところが、翌日になるとニキビが増えていました。知人からアロエの果肉をすすめられ、患部にすりつけてみました。さらにお肌に良いとされる美顔器を毎日使い続けました。しかし必死のお手入れにも関わらず頬全体にブツブツが広がっていきました。真田さんは結局4年間も偽ニキビに苦しみ続けました。

 

加藤みゆきさん(仮名)もニキビが出来やすい体質でしたが、普段は塗り薬ですぐに治っていました。ところが、なかなか治らないニキビが出来たため殺菌効果のある洗顔にかえ、しっかり洗顔するように。さらに保湿パックを3日置きに行いお肌に潤いを保つようにしました。ところがブツブツは広がり続け肌が腫れ上がるまでに悪化。人の視線が気になり人と会うのが苦痛になってしまいました。

 

実は2人が行ったお手入れの中に症状をかえって悪化させてしまったものがありました。それは保湿など顔に触ること。増殖タイプの偽ニキビの正体はイボです。原因はHPV(ヒト・パピローマウイルス)です。HPVは顔の小さな傷に入り込み、表皮の一番深い部分にまで潜り込み細胞にとりつきます。そして細胞の分裂を活発化させHPVに感染した細胞が増えていき、れがイボになります。イボに触るとHPVは手につき他の部分を手で触ればそこにも広がります。これを扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)と言います。つまり偽ニキビが出来てしまった時は顔を触ってはいけないのです。

 

ニキビと扁平イボの見分け方

ニキビは毛穴が詰まって脂がたまって起こるので、まず最初は白っぽいです。その後に炎症が起こって赤くなります。一方、扁平イボはウイルスが傷から感染して出来ます。そのため色は肌に近い色をしていることが多いです。しかし1年くらい経つと治ってもシミだけ残ってしまうことも。またニキビの形は丸型ですが、扁平イボは楕円だったり線状だったりします。そして扁平イボの場合は痛くも痒くもありません。扁平イボの一般的な治療法は液体窒素を使ったものです。しかし長期的に治療を行うことが必要です。HPVは手から感染するのでしっかり手を洗うことが予防に繋がります。

 

偽ニキビ②背中に大発生タイプ

東京都に住む藤川瑞希さんは背中や首周りに出来た沢山の偽ニキビに悩まされています。以前から顔のニキビで悩んでいた藤川さんは出かける時はいつもマスクをしていました。定期的に皮膚科に通い治療薬を貰っていましたが、半年前ポツポツが背中や首にも発生。医師からはニキビだと診断されました。ところが薬を塗っていたにも関わらずポツポツはおさまるどころか増えていきました。背中に大増殖した偽ニキビの正体はマラセチア菌によるものでした。マラセチア菌はアクネ菌と同じように毛穴の中で悪さをする菌で、どちらも皮脂をエサに増殖します。アクネ菌はニキビの治療薬を塗ると退治されますが、マラセチア菌はかえって住みやすくなり増殖。首や背中のニキビに多いのはニキビよりもマラセチア毛包炎なのです。アクネ菌は首から上に多く、マラセチア菌は首から下に多いと考えられています。マラセチア菌は常在菌で誰の皮膚にもいるものなので、人にうつるというものではありません。マラセチア菌は真菌類なので治療には抗真菌薬が使用されます。

 

偽ニキビ③死ぬかもタイプ

神奈川県に住む牛久保康さん(仮名)はめんちょうをニキビと間違えて恐ろしい体験をしました。牛久保さんは鼻の頭に出来た偽ニキビを気にして、ついつい触ったりイジったりしていました。すると1週間後、偽ニキビは赤く大きく腫れ上がっていました。激痛が続き病院へ行くとめんちょうと診断されました。めんちょうの正体は黄色ブドウ球菌です。しかし黄色ブドウ球菌は人の皮膚や外界に広く存在している細菌です。鼻の周辺は細い血管がはりめぐらされています。そんな所に黄色ブドウ球菌が付くと血管を通って脳に入り脳炎などを引き起こす危険があります。しかし現代では抗生物質の普及によってめんちょうで亡くなる人はまずいませんが、放っておくと大きく腫れたり色素が沈着したりする場合があります。