脳が飛び出た赤ちゃん 脳瘤の切除手術|ザ!世界仰天ニュース

日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」で脳が飛び出た少女の奇跡の手術について放送されました。2014年6月、アメリカ・コネチカット州に住むジェイミー・デュシーン(30歳)は妊娠5ヶ月でしたが、定期健診で胎児の顔に影が見え、精密検査を受けると脳瘤(のうりゅう)だと言われました。脳瘤とは頭蓋骨の欠損した部分から脳や髄膜などが出る疾患です。ジェイミーのお腹の子は目と目の間の頭蓋骨に穴があり、そこから脳の一部が出ていると思われました。脳瘤の原因は胎児の遺伝子異常や妊婦の葉酸欠乏などが考えられています。日本では症例は少ないですが、新生児1万人に1人との情報もあります。

 

2014年9月、ジェイミーは予定日より2ヶ月早く女の子を出産。眉間には大きなコブがありました。キーラと名付けられた娘は様々な検査が行われました。実は脳瘤は後頭部にできるケースがほとんどでキーラのように顔の方にできるケースは極めて少ないのです。飛び出ている脳が司る部分によって現れる症状は様々。例えば脳の後ろ側は視覚を司っているため後頭葉の脳瘤は視覚に障害が出る可能性があります。キーラの脳瘤の場合、出ているのは前頭葉の一部と考えられました。思考や判断、感情など社会性や理性に関与する部分です。万が一、脳瘤が損傷すれば前頭葉の機能に障害が起こる可能性がありました。さらに怖いのは感染症。本来、脳は頭蓋骨やいくつかの膜、脳髄液で覆われ何重にも守られています。しかしキーラの脳瘤は脳組織が皮膚で覆われているだけ。少しの傷でも菌が侵入し感染症を引き起こしやすく、髄膜炎や脳炎を起こすと命の危険もありました。

 

キーラは生後10日目には自分の口で母乳を飲めるようになり、徐々に体重は増え、脳の状態も安定していました。そして生後33日目には退院。生後6ヶ月を迎える頃に手術を行うことに決まりました。このときのキーラの脳瘤は直径5cm程になっていました。

 

手術は脳瘤内になる脳を傷つけることなく頭蓋骨内に戻せるかどうかが重要なポイントでした。無理やり戻すと頭蓋骨内の圧が急に高まり脳出血などを起こし命の危険がありました。その場合、脳の一部を切除しなければならず後遺症も考えなければならなくなります。

 

2015年3月11日、手術が行われました。脳瘤はキーラの頭蓋骨内には入りきらないことが分かり脳は切除されました。手術は9時間にも及び無事終わりました。その後も順調に回復し、現在1歳5ヶ月になったキーラは傷痕も薄くなり、今のところ大きな後遺症は見られないそうです。


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