裏出良博 快眠物質を解明!|夢の扉+

TBSテレビの「夢の扉+」でグッスリ眠れる?快眠物質を解明!が放送されました。睡眠の悩みを抱える日本人は5人に1人もいて、年間3兆5000億円もの経済損失があると言います。そこで2015年9月、筑波大学に世界屈指の研究拠点が完成。国の内外から優秀な科学者が集まり睡眠障害や治療法の開発など約50ものプロジェクトを同時に進めています。組織のトップは柳沢正史(やなぎさわまさし)さんです。

 

ところで人はなぜ眠くなるのでしょうか?私たちはほぼ毎日同じ時間に眠り朝になると目が覚めます。このリズムを作っているのが脳の中にある睡眠物質。数十種類存在しています。眠くなるタイプの睡眠物質が増えると眠くなり、逆に目が覚める物質が増えると目が冴えてきます。睡眠物質は次々に発見されていますが、それぞれどのように働いているのか謎のままでした。しかし、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の裏出良博(うらでよしひろ)さんはその謎を解明しました。突破口は1杯のコーヒー。実はコーヒーのカフェインがどのように作用して眠気が覚めるのか長年誰も解明できていませんでした。その謎を解きあかすため裏出さんはスウェーデン・カロリンスカ研究所のバーティル・フレッドホルム教授とタッグを組みました。そして裏出さんは睡眠計測システムを開発。睡眠計測システムはこれまで難しいとされたマウスの脳波を正確に読み取ることができ、コンピューターで自動的に眠りを分析することもできます。

 

なぜコーヒーで眠気が覚めるのか裏出さんとフレッドホルム教授の考えた仮説は、睡眠物質アデノシンが睡眠のスイッチにハマることで眠くなりますが、アデノシンはカフェインと似ているためカフェインを摂取すると先に睡眠のスイッチがふさがれてしまいアデノシンが合体できず眠りがさまたげられるというもの。そこで睡眠のスイッチにカフェインがつかないようにすると、カフェインをいくら与えてもマウスは眠りました。

 

裏出良博さんは大阪府立大学農学部から京都大学医学部大学院へ進学。そして研究テーマに選んだのは当時注目されていた睡眠物質「PGD2」です。PGD2は眠りにいざなう効果は強力ですが脳内のどこで作られているのかさえ分かりませんでした。裏出さんはマウスの脳内を探しましたが手がかりのしっぽすらつかめませんでした。ところがある日、クモ膜にあるキラキラしたものが目に飛び込んできました。そこでPGD2は作られていたのです。さらに数年後、医療関係者から「PGD2は筋ジストロフィーに関係している」と連絡を受けました。筋ジストロフィーの患者の筋肉には裏出さんが研究するPGD2が大量に作られているというのです。ならばPGD2の働きを抑えることが出来れば病気の進行をくいとめられるかもしれません。睡眠を研究する裏出さんは当時に難病治療という新たな領域に踏み出しました。




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