ムール貝で食中毒|ザ!世界仰天ニュース

日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」でムール貝の毒について放送されました。1987年11月、カナダ・モンクトンで一人の男性が救急搬送されました。症状は激しい腹痛と嘔吐、意識混濁。さらに同じような症状の高齢男性も救急搬送されました。患者2人の共通点は食事をしてから数時間後に症状があらわれたこと。すぐに保健所によって2人の調査が行われましたが高齢男性は死亡。体力がもたなかったと考えられました。調査の結果、患者2人はムール貝を食べていたという共通点が見つかりました。

 

下痢性貝毒とは主に二枚貝を食べて起こる食中毒で、下痢・吐き気・嘔吐・腹痛などの症状が出ます。しかし下痢性貝毒に意識が混濁するような症状は考えられませんでした。

 

さらにプリンスエドワード島で高齢の男女が病院に運ばれました。女性の症状は嘔吐。男性の症状は腹痛や意識障害でした。また別の場所でも道端で倒れる人が。これら全員がムール貝を食べていました。被害は広範囲に及びましたが、ほとんどがカナダの東側でした。モントリールに住む高齢男性は友人との会食でムール貝を食べ数時間後に不調を訴えました。男性は記憶喪失という症状もありました。

 

原因となったムール貝の産地を調べると全てプリンスエドワード島のものと判明。すぐに養殖場のムール貝は出荷停止とされ水質調査が行われました。プリンスエドワード島のムール貝からはドウモイ酸という毒物が検出されました。ドウモイ酸とは海中に生息する植物プランクトンのケイ藻の一部などが作り出す毒物です。毒性は非常に弱く体内に入った場合、胃腸炎の症状を引き起こすことはありますが大量に摂取しない限り記憶喪失を引き起こすことはありません。しかしプリンスエドワード島産のムール貝にはドイモイ酸が大量に含まれていたのです。ドウモイ酸による食中毒に治療薬はなく体から排出されるのを待つしかありません。さらにドウモイ酸は加熱しても毒性は消えません。プリンスエドワード島産のムール貝による食中毒の被害者は107名で、4分の1の患者に記憶喪失の症状があらわれ、そのうち3名が死亡しました。

 

この事件をきっかけにカナダ、アメリカ、EUなどではドウモイ酸の基準値がもうけられ出荷前に検査されるようになりました。


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