すい星 はるかなる旅~生命をもたらす天体!?~|地球ドラマチック

NHK・Eテレの「地球ドラマチック」ですい星 はるかなる旅~生命をもたらす天体!?~が放送されました。すい星の中には太陽に対して変則的な軌道を描くものがあり、しばしば地球の近くを通過します。軌道を1周するのに数百万年かかるものもあります。どのすい星も氷と岩の塊で直径は数キロから数十キロ程度です。地球上からは輝く光の球と長く伸びた尾を見ることができます。すい星は単に美しいだけではなく、宇宙の大きな謎を解き明かす鍵も持っています。すい星は生命の源かもしれません。一方で、すい星は人類にとって大きな脅威にもなります。すい星が人類を絶滅させるかもしれないからです。

 

太陽系の残りもの

すい星の起源は約46億年前。太陽系が誕生した時にまで遡ります。太陽系もすい星も重力の働きによって作られました。太陽系は太陽をとりまいていたガスと塵の巨大な雲がつぶれ回転する円盤ができるところから始まりました。太陽の周辺はすさまじい温度ですが太陽から遠ざかると温度が低くなるため雲は次第に濃縮し凍結していきます。氷の結晶と塵の粒子が結合し次第に大きな塊となっていきます。巨大化した塊の多くは木星や土星のような巨大なガス惑星になりました。しかし惑星になりそこねた氷の塊が宇宙空間に無数に残されました。これがすい星です。すい星は出来上がった当時の姿をほぼとどめています。

 

始まりは太陽系のかなた

出来上がってから数億年後、太陽系は激動期に突入。すい星との度重なる衝突によって木星や土星など巨大なガス惑星の軌道にズレが生じました。そして多くのすい星が重力の影響で太陽系の外に放り出されました。その質量は合わせて何兆トンにもなったと考えられています。放り出されたすい星の一部は海王星の軌道よりも外側の領域に落ち着きカイパーベルトと形成。しかし、ほとんどはもっと遠くまで放り出され太陽系全体を囲む巨大な領域を形成しました。オールトの雲と呼ばれるものです。オールトの雲には1兆を超える数のすい星がただよっていて、太陽の周りを1周するのに何百万年もかかります。しかし、どのすい星も微量な重力バランスに支えられて軌道を回っています。そのため、わずかな衝撃を受けただけで軌道を外れることがあります。

 

太陽に引き寄せられて

重力の変化で軌道を外れたすい星の一部は太陽の重力に引き寄せられます。すい星は太陽に向かって進んでいきますが道のりは直線的ではなく、途中にある惑星の重力によって進路から外れたり時には太陽系から完全にはじき飛ばされることもあります。このような障害を乗り越えて太陽に近づいていくと、やがてすい星に驚くべき変化が起こります。

 

尾を生み出すのは太陽

変化は木星を通過する辺りから始まります。太陽から約8億キロのところまで来ると熱によって凍っていたガスが気化し始め氷と塵の粒子がすい星の表面から舞い上がるようになります。すい星の核を取り巻くガスや塵はコマと呼ばれ進行方向の反対側に巨大な尾を形作るようになります。太陽の影響でさらに変化は続きます。太陽風はすい星からガスの粒子を宇宙空間に吹き飛ばします。それがすい星の2つ目の尾になります。すい星の最大の特徴はコマや尾のような物質の噴出活動があることです。

 

木星を上回る大きさに!

すい星は時速8万キロで飛び続け太陽まで約3億キロの辺りまで来ると氷が気化し始めます。表面が裂けガスが噴出し破片が四方八方に飛び散ります。そのエネルギーによってすい星の自転は不安定になり、いつ爆発してもおかしくない状態になります。この頃になるとコマは木星の大きさ上回るほど膨れ上がり尾の長さは1億6000万キロにまで達します。




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