隠れ難聴の原因は滲出性中耳炎かも|ためしてガッテン

NHK総合テレビの「ためしてガッテン」でその物忘れ・集中力低下は隠れ難聴かも!?が放送されました。会議中に話を聞きもらしたり、電車のアナウンスを聞きもらしたり、人との約束を聞きもらしてしまうのは隠れ難聴が原因かもしれません。隠れ難聴の人たちは雑音がある時だけ難聴になります。

 

私たちの周りにはいつも様々な音があふれています。その中で特定の人の声をどうやって聞きわけているのでしょう。耳は左右の耳に届く音の時間差で、その声がどの辺りから発せられたものか察知することができます。実は耳は10万分の数秒差を聞き分けることが出来るのです。場所が特定できると、沢山の音の中から特定の人が発する音だけを浮かびあがらせて聞き取ります。しかし、隠れ難聴の人たちは時々片耳が聞こえなくなるため雑音のある時だけ難聴になっていたのです。

 

鼓膜の内側は中耳という空間になっています。中耳は音の振動をさらに奥に伝えるための密室の空間で、老廃物の排出や鼓膜の保湿のため少量の水が入っています。しかし、水はあまり多くても困ってしまいます。そのため鼻へと繋がる耳管という管が通っていて、時々老廃物と一緒に水を鼻へと逃がしてくれます。この耳管があくのはあくびをした時や飲み込みの時だけです。ところが、耳管が老化し開きにくくなると中耳に水がたまり聞こえにくくなってしまうのです。これが隠れ難聴の原因「滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)」です。滲出性中耳炎の治療法は鼓膜切開や鼻に空気を通して中耳の水を抜くことです。

 

[滲出性中耳炎の特徴]
・頭を傾けた時に聞きにくくなる
・耳づまり感
・耳ツーンが治らない

 

放置すると聴力ゼロ!好酸球性中耳炎

小倉康次さん(67歳)は好酸球性中耳炎の治療が遅れ聴力を半分以上失ってしまいました。小倉さんが37歳の時、耳が聞こえにくくなったため病院へ行くと滲出性中耳炎と診断され治療で聞こえは回復しました。しかし、2~3日するとまた聞こえが悪くなり、いくつもの病院を訪ね歩き、ようやく適切な治療が受けられるようになったのは7年後。きっかけは飯野ゆき子医師との出会いでした。当時、中耳炎は原因もはっきりしておりほとんど治すことが出来る病気とされていました。ところが1990年代になると飯野先生のもとにどうやっても治らない謎の中耳炎患者が急増。原因はなにかと飯野先生は他の医師とともに患者をリストアップ。すると患者全員が大人のぜんそくを持っていることが分かったのです。私たちの血液中には好酸球という白血球の仲間がいます。好酸球はウイルスなどが入ってくると攻撃してくれますが、ぜんそくの患者の場合、好酸球がすごく増えてしまいます。増えてしまった好酸球は敵もいないのに暴走しあちこちに攻撃。炎症を起こしてしまいます。ぜんそくを持っている人はこれが耳でも起きています。敵もいないのに攻撃して中耳炎を起こすのです。放置すると耳の中にポリープが出来て変形。こうなると音の振動がうまく伝わらなかったり、耳の神経自体が破壊されてしまって最悪の場合は聴力がゼロになってしまうのです。しかし、好酸球性中耳炎は早期に治療を開始することで聴力低下を防ぐことができます。