風邪と肺炎の違い&肺炎球菌|チョイス@病気になったとき

NHK・Eテレの「チョイス@病気になったとき」で高齢者は要注意!肺炎について放送されました。肺炎は日本人の死亡原因第3位、年間12万人以上が命を落としています。

 

かぜをこじらせて肺炎に?

長田吉功さん(73歳)は去年の夏、風邪を引き激しい咳が出始めました。すぐに治ると思っていましたが咳はおさまりませんでした。病院で検査を行ったところ肺炎であることが分かりました。

一般的な風邪は細菌やウイルスなどが鼻やのどで炎症を起こすことを言います。一方で、細菌などが肺にまで入り込んでしまい肺の中で炎症を起こすことを肺炎と言います。

線毛細胞は細菌などが肺に入らないように働いています。ところが、風邪によって線毛細胞が壊れてしまうと、その機能が果たせなくなり細菌などを肺に入れてしまうのです。

肺炎になった長田さんでしたが、幸い早期の段階で適切な治療を受け完治しました。睡眠時間をしっかりとり、規則正しい生活を心がけています。

 

風邪と肺炎の違い

[かぜ]
症状:せき、のどの痛み、くしゃみ、鼻水
発熱:38度未満
期間:1週間くらい

[肺炎]
症状:激しいせき、胸の痛み、黄色や緑色のたん、息苦しい
発熱:38度以上
期間:長引く

ただし、高齢者の中には軽いせき、息切れ、体がだるい、食欲がないなどの症状で、微熱の人もいます。

 

主な肺炎の原因菌

肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、マイコプラズマなど

 

重症化しやすい肺炎球菌とは?

竹内洋子さん(74歳)は71歳の時に肺炎にかかりました。咳の症状はありませんでしたが全身のだるさが竹内さんを襲いました。

中野康一さん(68歳)も去年の5月に肺炎にかかりました。38度以上の高熱に加え激しい咳で胸が苦しく眠れない日々が続きました。

2人は肺炎球菌に感染していたのです。肺炎球菌は肺炎の原因の中で最も多い細菌で、感染すると重症化しやすいと言われています。悪化すると細菌が毒素を出して激しい炎症を起こします。炎症が広い範囲に広がると肺が機能しなくなり最悪の場合、死に至る危険性もあるのです。

肺炎球菌にはワクチンがあります。高齢者には肺炎球菌のワクチンの接種がすすめられています。竹内は肺炎が完治した後、すぐにワクチンの接種を行い、以来2年間再発を防いでいます。

肺炎球菌は子供などは多くの確率でもっています。成人でも約1割の人が保菌しています。ただし若い人や健康な人は肺炎球菌がいても発病はしません。しかし、高齢者や弱っている人がもらってしまうと発病しやすくなるのです。

肺炎球菌ワクチンは2種類あります。

[23価肺炎球菌ワクチン]
定期接種(65、70、75、80、90、95、100歳)
任意接種
5年間有効

[13価肺炎球菌ワクチン]
定期接種 対象外
任意接種
1回のみ

肺炎球菌の予防接種は医師とよく相談して受けましょう。

 

誤嚥性肺炎予防のチョイス

林富子さん(92歳)はこれまで2度、肺炎で入院しています。詳しく検査を進めると林さんは食べ物をうまく呑み込めていないことが分かりました。飲み込む力が衰えていたのです。喉頭蓋のフタがうまくしまらないために食べたものや水分が気管から肺に入ってしまうことを誤嚥と言います。飲み込んだものには口の中に潜在する細菌が混じります。細菌は通常なら胃の中の胃酸で死んでしまいます。ところが誤嚥した場合、肺にまで到達してしまい繁殖。肺炎を起こしてしまうのです。これが誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)です。

・口腔ケア
歯と歯茎の間をしっかり磨いて口の中に細菌をためないようにします。

・飲み込む力を取り戻すトレーニング
舌の運動をすると気管をふさぐフタの反射が良くなります。声を出す練習も効果的です。