メンデルスゾーンの交響曲「イタリア」|ららら♪クラシック

NHK・Eテレの「ららら♪クラシック」でメンデルスゾーンの交響曲「イタリア」について放送されました。

 

イタリアの感動が鳴り響く

多くの文化人や芸術家たちを虜にしたイタリア。温暖な気候に豊かな自然、古代ローマの遺跡、偉大な絵画に彫刻。ゲーテ、バイロン、モーツァルトなど名だたる文豪や音楽家たちが魅了されました。メンデルスゾーンもその一人です。彼の生まれはドイツのハンブルクです。わずか9歳にしてピアニストとしてデビュー。12歳から14歳までの間に12曲もの交響曲を書きあげたと言います。冬の長いドイツでひたすら音楽にうちこむメンデルスゾーンでしたが、イタリアへの想いは日増しにつのるばかり。21歳になると、ついに憧れの地に足を踏み入れました。とはいえ、メンデルスゾーンはまだまだすねかじりの若者。銀行家だった父親に頼みこんで資金を全て用意してもらいました。昼間は遺跡めぐりに美術作品の鑑賞。夜にはリッチな社交三昧。借りた部屋にわざわざグランドピアノを用意するなど、滞在期間10ヶ月におよぶ大豪遊でした。ベネツィア、フィレンツェ、ローマなど、生まれ故郷とは全く違ったイタリアの自然や芸術などにメンデルスゾーンは衝撃を受けました。創作意欲をかきたてられたメンデルスゾーンは滞在先のローマで新たな交響曲を書き始めました。そうして書き上げたのが「イタリア」です。メンデルスゾーン自身が指揮した初演は大成功をおさめました。躍動感溢れる明るい旋律、簡潔で明快な音楽の構成、イタリアでの感動を名旋律でつづった「イタリア」はメンデルスゾーンの最も愛される交響曲の一つとなったのです。

 

音楽の天才は色にもこだわる!?

メンデルスゾーンは音楽家でありながら絵の才能も持ち合わせていました。少年の頃から絵を学んだメンデルスゾーンは姉の夫である宮廷画家ヴィルヘルムに指導をあおいだり、結婚相手に画家のセシルを選ぶなど、音楽同様絵画にも情熱を注ぎました。

世の中には音楽を聴くと色が見えるという人がいます。また、色を見ると音が聞こえるという人もごくわずかですが存在します。実際に調べてみると音楽を聴いた時、脳の中で色を認識する部位も活性化するという人が200人に1人くらいの割合でいます。他にも文字から色、音から温度を感じる人もいて、こうして複数の知覚が同時にあらわれる現象を「共感覚」と呼びます。

メンデルスゾーンに共感覚があったかどうか、ハッキリとは分かりません。しかしながら、メンデルスゾーンの友人で芸術全般に詳しかったマルクスとの間にこんな逸話が残っています。ある音楽についてマルクスが「ここでは純粋な紫色を使うべきだった。ホルンがトランペットの輝きを弱めている」と言うと、メンデルスゾーンは「いやいや、それはあまりに大きな音だ。私はすみれ色がいいと思う」と答えました。色鮮やかなイタリアの風土に感動したメンデルスゾーンは、あたかも画家が絵具を使うかのようにオーケストラを使って感動的な世界を描き出したのかもしれません。

タグ:

コメントをどうぞ

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。コメントは管理人の承認後に表示されますのでしばらくお待ち下さい(スパム対策)