かりゆし58 前川真悟と母の奇跡|アンビリバボー

フジテレビの「奇跡体験!アンビリバボー」で札付き不良息子を信じた母の奇跡について放送されました。

1981年、前川真悟(まえかわしんご)は沖縄県島尻郡八重瀬町に3人きょうだいの末っ子として生まれました。仕事の関係で父は留守がち。母・正枝(まさえ)が看護師として働きながら3人の子供を育てていました。しかし、生活は苦しかったと言います。

そんなある日のこと、真悟は自転車が欲しいと言い出しました。駄々をこねる真悟を母は叱るわけでもなく、いつも買ってやれないことを謝っていました。小学校を卒業すると、真悟は長崎の全寮制の中学に入学。進学校としても知られる私立の学校でした。生活がどれほど苦しくても子供には高い教育を受けさせてやりたい、できれば安定した収入の得られる医者になって欲しいと母は考えていました。そのため、母は自分の洋服さえ買わず学費を工面していました。しかし、入学から1年が経った頃、学校で2度の暴力事件を起こした真悟は退学に。それはイジメられていた同級生を守るために殴っただけでした。しかし、思春期ということもあり家族にはそれを説明しなかったと言います。

 

その後、真悟は地元の中学に編入しました。しかし、そこは荒れた学校でした。次第に不良仲間とつるむようになり、何とか高校へは進学しましたが勉強そっちのけでバンドに熱中。音楽以外はケンカに夜遊びとすさんだ生活を送っていました。警察の厄介になるのも日常茶飯事でした。そんな時、母は仕事で忙しいにもかかわらずいつも駆け付けてくれました。

 

どうにか高校を卒業した真悟ですが、やりたいことも見つからずなかなか職にもつけない日々が続いていました。そのうさを晴らすかのように夜毎酒に溺れ、たまに自宅に帰ってくるのは金がなくなりどうしようもなくなった夜明けのことでした。母は、いつ帰ってくるかも分からない真悟のために毎日欠かさず夕食を作りおきしてくれていました。早朝から働きに出る母を見送る飲んだくれの自分。言われなくても分かっていました。誰からも愛想を尽かされて当たり前のクズだと。このままでは自分はダメになる、それだけは確かでした。そして真悟はある決意をしました。

 

唯一、真悟が好きだったものは音楽。当時、バンドは解散していたためサウンドエンジニアを目指すことに。専門学校の学費を稼ぐために愛知県でトラックドライバーとして3年間働き続けました。そして学費が貯まり沖縄へ戻ると、専門学校には行かず「1年だけ音楽をやらせてくれ」と母に頼みました。翌日、母は真悟のためにギターをプレゼントしてくれました。母は反対するどころか、無条件に真悟を信じてくれたのです。

 

母の後押しを受け、真悟は地元沖縄の仲間とともにバンドを結成。どこにも引っかからなければ1年で辞めるという覚悟で、デモテープを様々なレコード会社に送り続けました。10カ月後、一人のインディーズ・レーベルのプロデューサーが声をかけてくれました。そして2005年2月、ミニアルバム「恋人よ」をリリース。CDデビューを果たしました。しかし2000枚刷ったCDは700枚しか売れず、次も売れなければ最後だと言われました。

 

真悟はとりつかれたように曲を作り始めました。数日後、最後になるかもしれないCDが完成しました。真悟は母に手渡しするのは恥ずかしいと思い、自宅のテーブルの上に最後の曲を置いておくことしかできませんでした。そのため、母が曲を聴いてくれたかどうか分からないままでした。2006年7月にこの曲はリリースされました。すると、窮地に追い込まれた真悟たちの現状を一変するような出来事が。まず、沖縄の有線やラジオにこの曲のリクエストが殺到。一気に県外に広まっていきました。その流れはじわじわと全国に飛び火。絶賛の声が各地で相次ぎました。そして真悟のバンドは、この年の日本有線大賞新人賞を受賞。その後も毎年のように全国ツアーを行い、ドラマの主題歌にも抜擢されるなど注目を集め続けました。しかし、なぜブレイクのきっかけになった曲が、それほどまでに人々の心をとらえたのでしょうか?

 

真悟が自身のバンド「かりゆし58」の最後のナンバーとして作りたかった曲は「アンマー」沖縄の方言で「母」という意味です。

「本当に愛の深い人なんで一番母親の前でいる自分が丸裸だと思います。結局やりたいことをやり続ける、30歳こえても今も本当にそうなんで。それをあの子は相変わらずだねという感じて見守ってくれている」(かりゆし58 前川真悟さん)

「真悟を息子としてすごく信頼している。これから厳しい時代を迎えると思うけど、出発点を忘れないでやってほしい」(母・正枝さん)

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