栄養失調|チョイス@病気になったとき

NHK・Eテレの「チョイス@病気になったとき」で栄養失調について放送されました。食べ物が豊かな現代ですが、何と栄養不足の人が増えているというのです。しかも、知らない間に栄養が足りなくなり吐き気がしたり頭痛がしたり。さらには死に至る危険もあるのです。

 

現代の栄養失調とは?

渡邊静枝さんは去年まで大きな病気とは無縁で過ごしてきました。好き嫌いもなく食べることが大好きな渡邊さんですが去年の暮、急に体調に変化があらわれました。大好きだった食事ものどを通らなくなり悪寒がひどく眠れないといった症状が。大きな病院へ行ってみると急性腎盂腎炎と診断されました。腎臓が細菌に感染し炎症を起こしていたのです。渡邊さんは入院。医師からは「栄養失調です」と言われてしまいました。病気の原因は栄養失調にあるというのです。ところが渡邊さんは身長154cmに対し体重は75kg。BMIは31.6といわゆる肥満体型でした。なぜ肥満なのに栄養失調に陥ったのでしょうか?

渡邊さんの栄養失調が分かったのは入院中に受けた血液検査。たんぱく質から作られるアルブミンという成分の数値が低かったのです。渡邉さんがかかった腎盂腎炎はアルブミン不足が原因でした。実はアルブミンは免疫細胞を作る材料となる大切な成分なのです。そのためアルブミンが不足すると免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなります。さらにアルブミンは筋肉や血管を作るのにも使われます。不足すると筋肉が落ちたことによる転倒での骨折のリスクや血管がもろくなったことによる脳出血などのリスクが高まるのです。入院中の渡邉さんのアルブミン値は2.8、栄養失調とされる3.8を大きく下回っていました。

これまでの食生活ではカロリーはしっかり取れてもたんぱく質が十分とれていませんでした。実は渡邊さんは肉があまり好きではなく、肉を使った料理のレパートリーも限られていました。渡邉さんの腎盂腎炎は無事に完治しましたが、このまま栄養失調が続くと心配です。そこで渡邊さんは食生活を根本的に見直すチョイスをしました。入院中に管理栄養士の栄養指導を受け、今では毎日の食事をしっかり改善。たんぱく質を多く摂るため、特に牛肉を食べるよう心掛けています。

 

たんぱく質1日の必要摂取量

50歳代以降 男性70g 女性60g
もし牛肉だけでたんぱく質をとろうとすると300g必要です。

 

無理せずたんぱく質をとるには?

秋田県大仙市に住む高木弘江さんは10食品群チェックシートを活用しています。肉・卵・牛乳・油・魚・大豆・緑葉色野菜・芋・果物・海藻。この10品目を摂れば、体に必要な栄養を全て補えます。使い方は簡単。今日たべた食材に○をつけるだけ。チェックシートを目安に料理を作ることで自然とたんぱく質がとれ、バランスの良い食事になるのです。大仙市では10年前からこのチェックシートの普及活動を開始。おかげでアルブミン値4.3以上の高齢者は半数以上に及びます。10食品群チェックシートで9点以上の人は寝たきりになるリスクが少ないというデータもあります。

 

若い人も栄養失調に?

都内の会社に勤める松本さん(27歳・仮名)は10代の頃から体の不調に悩まされていました。異変を感じたのは8年前、大学入学直後のことでした。疲れると手先が震えるようになり、それから症状が増え吐き気、頭痛、めまいが起こるように。内科や耳鼻科など様々な病院に通いましたが、どこへ行っても医師から言われたのは「疲れですね」「ストレスですね」でした。さらに松本さんは精神面でも不調を訴えるように。そんな時、松本さんは友人にすすめられ自分の栄養状態を血液検査で調べてもらいました。見つかったのはアルブミン不足、さらにビタミンBも大幅に不足していたことが明らかになりました。ビタミンBが不足すると疲れやすくなり、うつ気味になりやすく、外側の刺激に敏感になります。満員電車がつらくなったり雑踏が苦手になったりということが起こりやすくなります。原因が栄養状態にあると分かった松本さんは食事を改善するチョイスをしました。もともと料理を作るのが好きだった松本さん、今は仕事でどんなに疲れた日でも必ず自炊をします。ビタミンBを多くとれる豚肉は欠かせません。同時にたんぱく質もしっかりとれます。食生活を改め、しっかりと食事をとるようになった結果、徐々に不調が消え外出時の不安も今ではすっかりなくなりました。

 

栄養失調 ベストチョイスへの道

・脂身のある肉をしっかり食べる
・10食品群チェックシートで多様な食事