フラワー長井線の奇跡の復活 ~うさぎ駅長もっちぃ~|アンビリバボー

山形県南部を走る「フラワー長井線」は山形鉄道が運営する唯一の路線で、1日の本数はわずか24本、社員数はたったの34人です。

2004年「スウィングガールズ」のロケ地として全国区に。しかし、利用者は年々減少しフラワー長井線は廃線の危機にさらされていました。

ところが、鉄道に何の興味もなかった一人の新入社員が1羽の白うさぎと出会い、フラワー長井線の運命を大きく変えていきました。

駅にミニ動物園?

2010年5月、駅にミニ動物園を作りたいと松山愛(まつやまあい)さんは山形鉄道に入社しました。

動物好きの松山愛さんは農業高校を卒業後、保育士になったもののやっぱり動物が好きと牧場に転職。しかし、腰を痛め退職。職を求めハローワークへ通うことに。そこで目にとまったのが山形鉄道の職員募集でした。駅に動物園を作りたいと思い山形鉄道に応募し採用されました。

入社後、松山愛さんはミニ動物園の案をプレゼン。しかし、突拍子もないアイディアと通りませんでした。

しかし、うさぎだけでも飼ってみようということに。フラワー長井線には「白兎」という駅があり、当時ねこを駅長にした地方鉄道が全国的に注目を集めていたからです。うさぎを3羽飼うことになりました。

うさぎ駅長

しかし、兎駅長を置く予定だった白兎駅は無人駅なため飼育スペースがありませんでした。そこで広い駅舎がある宮内駅が候補になりましたが、経費削減で無人化され駅舎は倉庫として使われていました。

宮内駅からほど近い熊野大社は本殿に隠し彫りされた三羽のうさぎがいて、全てを見つけることが出来れば幸せになれるという伝説がありました。くしくも「うさぎ駅長」と宮内駅が一つにつながったのです。

そして2010年8月1日、うさぎ駅長「もっちぃ」が就任しました。駅員はもっちぃの兄弟ぴーたーとてん。そして助役に亀のかめ吉。普段、駅を利用しない地元住民たちも足を運んでくれた上に全国からも観光客が訪れました。

用意したもっちぃグッズも大好評。さらに、イベント列車など様々な企画を実行。その結果、年々減り続けていた利用客がわずかながら増加に転じました。

「奇跡体験!アンビリバボー」
フラワー長井線の奇跡の復活

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