アスペルガー症候群 空気が読めないと言われ続けた女性の苦悩|ザ!世界仰天ニュース

日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」脳と心の不思議スペシャルで空気が読めないと言われ続けた女性の苦しみについて放送されました。木下直子さんは幼い頃から苦難の連続だったと言います。1971年、東京都調布市に生まれた直子さんには3歳下の弟と6歳下の妹がいました。妹は体が弱く母は手が離せなかったため直子さんはよく家のお手伝いをしていました。読み書きを覚えるのが早く両親は直子さんを天才なのではと思っていました。一方、運動はからきしダメで特にダンスは苦手でした。人の動きを真似る動作がどうしてもできなかったのです。

 

小学生になると授業中にニオイが気になって仕方がなかったと言います。それは隣のクラスの墨汁のニオイでした。誰も気にしない程度のものでしたが敏感に感じ取った直子さんはそれを異常に嫌いました。さらに聴覚も敏感で、一度音が気になりだすと音が大合唱を始めたように感じたと言います。他にも絵具や体操のマットなど学校で使うもののニオイが苦手でした。

 

直子さんは暗記して覚える科目は得意でしたが算数など応用が必要な科目は苦手でした。苦手な授業はじっとできませんでした。一方で一度好きになると同じ本を何度も読みました。変化を嫌い1つの事に固執する直子さんは分かっているストーリーの方が安心して読めたのです。そんな直子さんですが「ちょっと変な子」を決定づけることが起こりました。

 

直子さんを見ると吠える犬がいましたが、クラスにその犬が死んで悲しんでいる子がいました。しかし直子さんにとってその犬がいなくなったことは嬉しいことでした。そのため「あのバカ犬が死んだの?よかったじゃん」と言ってしまったのです。実は直子さんはアスペルガー症候群という発達障害をかかえていました。

 

アスペルガー症候群は自閉スペクトラム症といわれる発達障害の一種で知能の低下はないもののコミュニケーション障害や興味の偏りがみられる先天性の疾患です。脳に原因があるとされ人口の約0.3%にみられると言います。こだわりが強いことや不器用、感覚の過敏といった症状がみられることも。さらに人の気持ちを想像するのが苦手で、その言葉に傷つく人も。しかし先生に注意されても、なぜ怒られているのか分からないのです。誰かと話すたび問題が起こるので、直子さんはできるだけ話さず友達の表情を見て合わせようと必死に努力しました。

 

さらに直子さんのカバンの中はいつもグチャグチャでした。実は直子さんはアスペルガー症候群に加えADHD(注意欠如・多動症)の発達障害も抱えていました。忘れ物などの不注意が多く、没頭すると過剰に集中し思ったことを後先考えずに発言してしまうことはこの症状に関係しているとも言えました。

 

中学生になると直子さんの特性は次第に目立つようになりました。部屋は足の踏み場もないほど散らかしっぱなし。学校でも机の中はいつもグチャグチャで、毎日何かしら忘れ物もしていました。その後も直子さんは周りが理解できない行動を繰り返しました。自分が何かをやってしまったと気づくのは、決まって相手の反応があってからでした。どうしてみんなとうまくいかないのか、何が良くて何がいけないことなのか分かりませんでした。

 

その後、直子さんは得意の語学を生かし小論文で大学に合格。そして9歳年上の男性と出会いました。多少変わったところはあるものの素直でウソをつかない直子さんに彼は惹かれ1995年に2人は結婚しました。このころ直子さんは運送会社に就職していましたが、いつも時間が守れませんでした。仕事はまじめで適格な指示があれば黙々とこなしましたが、一度決められたルールにこだわりました。状況に合わせて臨機応変に対応するということが全く出来なかったのです。社会人としての行動は直子さんにとってあまりにも複雑でした。結局うまくいかず1年で退社。その後、外資系の商社に転職するものの書類などのミスが多く1年半でクビに。そんな中、直子さんは27歳で長女を出産。空気を読めない発言は少なくなっていましたが様々な状況に優先順位をつけることが苦手で、毎日が混乱の連続でした。

 

娘が幼稚園に入園するとママ友との人間関係の壁にぶつかりました。お世話になった先生が退園するさいに寄せ書きを作りましたが「出来たらで良い」と明確な期限が決められなかったため、いつやったら良いのか分からずせっかくみんなで作った寄せ書きを渡すことが出来ませんでした。こうして直子さんはママ友の中でも孤立。そんな母のせいで悲しい思いをするのは娘でした。遠足の日もお弁当を作るのを直子さんが忘れてしまい、娘はだらしのない家の子と思われるように。そのせいで娘は友達と馴染めなくなってしまいました。

 

娘が小学生になると他のママと自分の母親が違うことに気づき始めました。他の家はキレイで母親は頼りになるのです。娘は学校のことを直子さんに話さなくなってしまいました。そんなある日、たまたま発明家エジソンのことを調べていると自分と似ている部分がいくつも見つかりました。エジソンが持っていたとされる特性はアスペルガー症候群でした。直子さんはすぐに心療内科にいき医師に自分の症状を話すとADHDを持ったアスペルガー症候群だと診断されました。初めて自分は生まれ持った発達障害だと分かったのです。ショックは受けず自分を責め続けてきた原因が分かり直子さんは心から安堵したと言います。家族にはすぐに打ち明けました。家族は直子さんの苦手なことを理解しサポートするようになったと言います。

 

現在、直子さんはインターネットで雑貨の卸売りをする会社の代表を務めています。さらに講演も行い発達障害が広く世間に認知されることを願っています。

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